M中です
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西穂西尾根に行ってきました。
北アの烈風には程遠かったですが、それなりに冬山気分を味わうことができました。
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【メンバー】
L.M中、S見
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【行動経過】(天候・タイム)
11/30(晴) 0600島々コンビニ-0745深山荘P-0835穂高平小屋
-0920牧場離れ入山口-1120 1940m登高点-1400 2340mBP
12/1(曇・視界なし)0550BP-0640第一岩峰基部-0900 2750JP?
-1055西穂高岳-1145-1235ピラミッドP-1310独標-1420西穂山荘
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【記録】
なん人かで杓子岳双子尾根を企画するも諸事情で2人となり、北ア北部のお天気事情とも相まって、北アを楽しめる厳冬期のショートルートとして、以前より気に留めていた西穂高岳西尾根にする。ベースアタック方式から泊まり装備を担いでの登攀となるため、軽量化に務める。
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11月30日
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前泊は降雪を嫌って島々からコンビニで温かいものを食して新穂高温泉無料駐車場へ。新雪を踏んで穂高平小屋まで。11月の深い空をバックに新雪をかぶった笠ヶ岳が朝日に照らされて金色に輝いている。いやがおうにも気持ちは高まる。
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取り付きは過去の記録を参考に、末端からではなく小鍋谷のほうににすこし入ったところから取り付く。登山道の看板があるが、知らないと辿りつけないだろう。先行者のトレースがあり利用させていただく。
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この日入ったパーティーは私達を含めて3組。ご挨拶申し上げるとすべて関東の山岳会だった。
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急登で暑いわ、留まると寒いわ、フカ雪岩稜胸まで踏み抜くわで苦労しながらこの日は第一岩峰手前2340mで幕とする。テン場は1900mより点在。
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12月1日
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翌日はヘッデン行動から始まる。今日は曇り、視界はない。左捲きにロープを必要としない木登りを50mで第一岩峰頂稜。
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ちょうど森林限界を超え、穂高の鋭利な稜線へと変化が始まる。穂高西面の複雑で鋭利な尾根型、絶え間ない飛騨風、そして昨日の快晴から一転、日差しのない冷え込みとなったため、上部雪稜の雪質は複雑。一昨日の雪が沈降するだけでむしろ登りやすいだろうとの予想は全く外れてしまった。表面上はただの堅雪だが、蹴りこむとクラストが割れて足が抜けるモナカ。フロントポインティング自体難しいホワイトアイスなど。稜を渡るとき以外はすべてバイルを握った四つ足動物となる。
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視界のない複雑な稜線を他パーティーの方と声を掛け合いながら微妙に確信が持てないまま辿り、雪壁登攀を続けると山頂に出た。山頂では視界もないのに横になったり、パンを食べたり、みんなで意外にくつろぐ、というか互いにほくそ笑んでる。条件の良い時に穂高に登ったということではなく、条件の悪い時に厳冬期の穂高を味わったというようなもっとおいしい山屋の余韻に浸っていた。
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以上
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(M中)
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