メンバー: LT濱、T橋、N島、N村
■ 8/8(土)晴れ
04:00 起床
05:00 上高地バスターミナル到着
徳沢にて荷物デポ
9:00頃 T4取付き、水補給
10:10 T4尾根登攀開始
12:00 T4尾根到着、ビバーク準備
13:00 東稜 登攀開始
18:00 登攀終了
20:00 T3到着
■ 8/9(日)晴れ
04:00 起床
05:30(06:20)雲稜 登攀開始
11:30(12:20)テラス着、登攀終了
13:10 テラス出発
14:20 屏風の頭
17:30 徳沢着
■ 8/8(土) 東稜(記:N村)
4:00に沢渡駐車場で起床しタクシーで移動
この週末から混雑する事を想定して、ベースキャンプと考えていた徳沢にしてでテント、シュラフなどの大物系荷物をデポる。
デポったあとは、T4取付までひたすら急ぎ足で移動。
T4取付きに到着後、小1時間かけて雪渓から水を補給。
T4に到着すると我々以外のパーティは無し!
先行パーティもいないし、時間も余裕ありそうなので東稜に行く。
東稜/T濱-T橋-N村
● 東稜(1-2pT橋)
最初の1-2pは55mの為、繋げて登攀。T橋さんの華麗なあぶみさばきが光る。フォローはボルトに誘導され気持ちよくあぶみ登攀。
● 東稜(3-4pT濱)
4p目?の右トラバース後直上する所で先日の救助時に残されたあぶみを発見。邪魔なので回収。
下でビレイしている間、あーだこーだと現場検証をしてみる。
● 東稜(5-6pN村)
5p目終了点に残置ロープあり。邪魔かつ捨て縄代わりにしようかとも思ったが、重いので残置。
6ピッチ終了して18時だったため急いで下山準備に入る。
● 下降
チャレンジアルパインには同ルート4p下降との記載。
東稜自体は全体的に左上するルートなのだが、登った支点を下降に利用すると理解してしまい、トラバースとしようとして無駄に時間を費やしてしまい、真っ暗になってしまった。
答えは素直にまっすぐ降りると、20mほど左にあるT3テラス?に到着。
■ 8/9(日) 雲稜~屏風の頭~徳沢(記:N島)
雲稜/N村-N島、T濱-T橋
1P (N島/T濱)
2P (N村/T橋)
3P (N島/T濱)
4P (N村/T橋)
5P (N島/T濱)
6P (N村/T橋)
夜中にツェルトが倒れるハプニングもあったが、ほぼ予定通り登攀開始。
● 1ピッチ目、朝一のピッチは緊張する。
コーナークラック沿いを登るが、薄被りのハングが2箇所あり、意外と緊張を強いられた。
● 2ピッチ目は出だし直後のテラスから続く垂壁が細かくて悪い。
● 3ピッチ目はアブミを使うがボルトが豊富で、人工のピッチとしては簡単だった。
● 4ピッチ目、頭がつっかえるようなバンドをトラバース。1箇所悪いところがある。
● 5ピッチ目はスラブ。手がかり足がかりは少ないが、支点は豊富なので安心できる。
● 6ピッチ目、だんだんと傾斜が落ち、植物が増えてきたスラブ斜面を登る。
● 7ピッチ目、すぐそこに樹林帯が見えている。泥が詰まったルンゼ状を登った後、ロープ無しでも登れる泥ルンゼを左上すると終了点に出た。
終了点脇にあるテラスで大休止。
みんなで屏風を登ったという感慨にふける。
栄養と水分を補給した後、暑さにやられながら歩き出す。
沢登りの巻きのような急なルンゼのトラバースを数箇所渡り、ロープを出したほうが良いくらいのボロボロのトラバースを過ぎると、徐々に斜度が落ちてきて安心して歩けるようになってくる。
踏跡は明瞭だが、折からの暑さと意外に藪がうるさくて進むのに手間どう。
それでも、あと少しと思いながら歩き続けると、藪がハイマツだけになってきて、突然登山道に飛び出した。
今年は雪が多いという涸沢カールがよく見える。
その後は歩きやすい登山道で下るが、途中で水がなくなり、厳しい歩きを強いられた。
奥又白谷との出合いはまだかまだかと歩き続け、沢水の音が聞こえたときには全員で走りだして、たらふく水を飲んだ。
明るいうちに徳澤に帰り着くと、興奮に酔いしれながら、生ビールとソフトクリームで乾杯し、勝利の宴会となった。
その他トピック
■ ビバークポイント
・T4取り付き 2箇所(内、1箇所は岩小屋。それぞれ1張(2名)が快適)
・T4テラス 2張(4−6名)が快適
・T2テラス 1張(2−3名)が快適
・扇岩テラス 1張(2名)が快適
・大テラス 1張(2−3名)が快適 ※扇岩テラスから20mほどクライムダウン
・7ピッチ目終了後のテラス 2張(4名)が快適
・屏風の頭 2張(4名)が快適
■ 給水ポイント
・T4取り付きの雪渓 (時期によると思う)
・中畠新道分岐あたりの沢
■ プロテクション
カム(キャメロット#0.5-2)を持って行ったが、ナッツがあればそれで代用できる。というかその分軽量化を図った方が良いかも。
私(N村)なら次回はカムは装備から外します。
■ 水
夏場にT4~雲稜~屏風の頭~徳沢で行くなら、2.5lは欲しいところ。
■ 支点
雲稜3P目は、先日のNG野さんの報告にあった通り、下段のところのリングが抜けたスリング支点は、その隣に新たなリングやペツルが打たれてました。
見た目はベタ打ちしてる感たっぷり。(哀)
ただこれでフリー登攀に切り替える勇気は出そうです。
<感想>
あれは去るゴールデンな週末、小川山近くの中華料理屋で大量の皿を空にしていく皆様に圧倒されながら、ノリで始まった雲稜プロジェクト。
あんなところ、登れるの?と思いつつ初めてのアブミを練習し、なんとかクリアできました。
それもとても完璧に近い形で。感動。
慣れてしまうと、アブミは単調で筋トレで色々な感覚がマヒするアイテムですが、ルーフのハングを登れたりエイドの横にフリーのルートが拓かれているのを見ることができたりと、少し世界が広がったように思います。
この先はどこに続く道・・・?
という気もしますが、ひとまずは背中を押してくれたA山さんと、辣腕?プロマネぶりを発揮してくれたN村さん、幾度となく組んでくれた登れるプロジェクト?メイツにお中元をお送りしたい気分です。
なんだか久しぶりに、郷愁漂う部活みたいなひと夏でした。あー、楽しかった。(T橋)
いやー、GWから合宿チックなのりで始まった雲稜PJ。今年の目標の1つだった念願の屏風岩を2つも登攀する事ができました。
PJのはじめに最初にロックランズでA山さん、S原さんのあぶみトレ監修(あぶみ作り、登り方)を受けた後は、皆であーでもないこーでもないと練習方針を決めて進めて行った結果、今回の成果に結びついた事が学生の頃のノリを思い出しました。
この場をお借りしてA山さん、S原さんには感謝申し上げます。
また今回はアルパインとして理想的な上抜けができた事とも感慨深いです。
今回は雲稜はA0で抜けてしまいましたが、次回は完全フリーでチャレンジします!
(N村)
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