八ヶ岳 大同心雲稜 2015/9/12

沢登り

メンバー:A山、S木あ、T内ま(記録)

赤岳大同心雲稜は、無雪期も良いルートでした!開放的!振り返れば中央アルプス、北アルプス、左には北八ヶ岳の山並み、右には(白くない)阿弥陀岳と赤岳!赤岳は本当に赤かった!ただし、なかなか日が当たらないので、暖かい季節をオススメします。

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◎オールフリー◎

●1ピッチ目 58m T内

ポコポコとした岩肌。しっかりしている。
最初の小ハングは、ホールドは豊富だけれど、なにしろ岩が冷たくて、手もかじかんで、自分の手が岩を掴んでいるのかがわからない!何度も手を持ち替えて手に息を吹きかけた後、行くと決めて一気に乗っ越す。
バンドを右上すると支点があるが、ロープに余裕があるのでそのまま行くことにする。出だしから薄かぶりでホールドが少ない。小さいスタンスを拾って上がると、今度はつるりとした10mほどのオープンブック。左の壁にはボルトが連打されているが、ここでA1ということもないよなぁと周りを見渡すと、抜けたところにピン発見。ウキウキと右の壁にあったリスを伝い登りをし、足はステミングで少し上がってから、右、左にアウトサイドフラッキングで重心を移して突破。
※ただし、後で聞いたら左に回り込んだところにピンがあったそうです…あと、ランナウトしてしまいましたが、安全のためには途中でNPをキメる方が良かったと思います。

今度は、左側に露出感のあるトラバース。手足をめいいっぱい伸ばす。個人的には、この辺が一番怖かった。。
草付きというか、土付きの汚いフェースを直上。ホールドは豊富。抜け口は手がなくてやや悪いが、マントル気味に上がる。ロープが重くなったのでピッチを切る。
※バカ長スリングを使い、二つの残置ピトンで支点を作ったものの、自分でハーケンを足す方が良い、とアドバイスをいただきました。こういうときのハーケンでした(>_<)IMG_4077

●2ピッチ目 20m S木
リスの走ったフェースを右上。出だしの45cm四方の石が剥がれそうになり、出鼻を挫かれるものの、スムーズに(でも、なにかぶつぶつ言いながら)上がりきったところでピッチを切る。
日が当たる場所でとっても暖かい!

●3ピッチ目 30m T内
出だしから5m凹角がそびえ立つ。表面はザラザラ、ゴツゴツ。
抜けてからバンドをトラバース。最初の一歩を、かなり下のぬるりとした土に下ろすのに勇気が必要だった。核心の下にペツルを含む立派な支点が二つ。
横を見ると、横岳山頂を含む稜線が驚くほど近くに見える。山と空との境がはっきりとして、登山者が山と空の境目の一本の線の上を歩いているように見える。ロープを操作していると若い女性から、「やだ!なにあれ!」と歓声があがった。

●4ピッチ目 20m A山(核心)
10mほど小ハングが続く。ボコボコしているが、角がないので持ちにくい。高度感のある右のカンテ沿いに登ったところで終了!
※最後のピッチはT内が三人分の荷物を担当しましたが、ずっしり重い!これを背負って登ってきたのだから、やっぱりA山さんはすごい!

大同心ルンゼを下り、取り付きに戻る。

■タイムコード
6:00 赤岳山荘
7:35 赤岳鉱泉
9:00 登攀開始
12:55 登攀終了
13:25-14:00 大同心基部(デポ地)
16:30 赤岳山荘

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■感想
(T内)
お天気も良いし、目の前の岩をよじ登って行くのは本当に楽しい!特にこのルートは明るいし、変化に富んでいたのでまた来たいです。
同時に、やはりロープの掛け方、操作、支点構築、さらには朝の出発時…もっとスムーズに、もっと効率良く動くことを心掛けなければと悲しい気持ちにもなります。気が付くといつもA山さんは用意が終わってました。
でも、悲しんでいないで、精進精進!
S木さんも頑張って歩いていましたよ~◎

(A山)
初めての無雪期八ヶ岳は新鮮でした。
赤岳の名前の由来がよくわかりました。
美濃戸まで自分の車でいけたのも新鮮。緑の八ヶ岳を堪能しました。

ルートに後続なし。但し、でだし寒かった。11時くらいから登り始めたらいいかもしれません。
最終ピッチ以外はお二人にリードをお願いし、私はポーター。でもほとんどの荷物は取り付き近くにおいていったので、重くありません。

T内さん、冷たい指をものともせず、トポの1ピッチ、2ピッチをつなげていく。58メートルの充実ピッチ。おまけにオンサイト。途中のオープンブック、A山はAゼロだったのに!
続くS木さん、寒さに文句言いながら、安定したリード。5メートルの凹角下まで。
T内さん、凹角を越えトラバース。
最後の20メートルだけA山リード。冬はあぶみですが、快適にフリーでいけます。ナインプラスくらいでした。

総じて、アルパインマルチ、実践練習に適した岩場と思いました。きっちり歩きもあるし、二子山中央稜や小川山で練習するより本番的です。
是非行ってみてください。

(S木あ)
全体的にすごく楽しかったです。
反省点としては、アプローチでロープやカムをT内さんA山さんに持ってもらったこと。次回は荷物を持っても同じペースで歩けるようにします。
ルートとしては、最初のハングとツルッとしたところでAゼロしてしまったこと。そこをT内さんはオンサイトしたのですごいなあと思いました。次回はオールフリーでリベンジします。

7_やったぜ!のポーズ

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