メンバー:A久L、Y田、K田
オツボ沢は八久和最難の支流であり、また入渓前からの雨で水量多く厳しい遡行を覚悟していたのですが、チームワークで切り抜け、山の恵みも堪能し充実の山行が出来ました。
●19日 曇りのち雨
鶴岡-タクシー移動-9:20 ブドウ沢手前より歩き-フタマツ沢-12:20 本流渡渉点-15:00 カクネ沢出合C1
タクシーは林道の最奥まで入ってくれたが、さすが五連休。既に車が数台。
今日の行程はほとんどが踏み跡歩き。退屈なアプローチと思いきや、豊かな森林をのんびり歩くのも結構楽しい。
フタマツ沢先の渡渉点で6人Pを追い抜く頃から雨が本格的に降ってくる。
右岸に渡ると踏み跡も不明瞭になり、それはそれでルーファイとキノコ探しを楽しみながら進む。
タマゴタケ、イグチ、ブナハリタケを収穫。Yちゃんが目を光らせるが残念ながら舞茸は見つからず。
カクネ沢のテンバでC1。雨中のビバークだったけど、持参のタープに加え釣り師の残置ブルーシートの下で焚き火出来たので快適に過ごせた。山の幸を堪能。
●20日 朝方雨 のち 晴れ
7:00 C1出発-11:30 小国沢出合-13:50 茶畑沢出合-16:00 平七沢出合C2
朝まで雨が残る。水量は昨日の1割り増しで笹濁りだけど、ここからしばらくは川幅も広がるし天気も回復するので大丈夫と判断し出発。
芝倉沢以降は少しゴルジュっぽくなるが、沢幅広く両岸もそんなに高くないので威圧感はない。
スクラム数回、泳ぎ1回位、ロープ使ったへつり1回。たまに小巻を交えてずんずん進む。
自然プール先の急流を左岸から軽く巻く。懸垂の捨て縄があったけど、ラインを選ぶと木を伝って降りられた。
平七沢出合は広大な河原。薪も大量にある。これはスゴイ優良物件!なのですこし早いが即決でC2とする。
夜は大焚き火。
●21日 晴れ
6:00 C2出発-7:30 岩屋沢出合-7:50 オツボ沢出合-15:30 核心部入口C3
いよいよオツボ沢の日。岩屋沢出合いで大人数の釣りパーティに会う。
舞茸ご飯食ってきなと誘われ、喉からコッヘルが出そうになったけど、これからが本番なので泣く泣くお断りした。
本流が狭まり渓相がにわかに暗くなったと思うと、本流ゴルジュ左岸から二段滝を落としオツボ沢が出合う。入口から陰険。
F1はロープを伸ばすがF2は両岸ツルツルで無理。左岸から巻きに入ると連瀑になっている。まとめて巻いて沢に復帰すると一転天国の様な明るい渓相。ゴーロ、ナメ滝、小滝が続き目を楽しませる。
その後、岩の鎧をまとったような2段15m滝にぶつかり、少し下流の15m滝横の凹角にロープを伸ばすがめちゃくちゃ悪かった。
核心部入口の7m滝まで行くと時間は15:30。この時間から突っ込む気になれず、ここでC3。
周囲には湿った薪しかなかったけど充分燃えた。薪集めはK田さんが大活躍。寒いのは死活問題だから?予想通り夜は激寒。
●22日 晴れ
6:20 C3出発-大高巻き-8:45 奥の二俣-左俣遡行-12:00 稜線-12:30 オツボ峰-14:10 大鳥池-16:30 泡滝ダムへ下山
核心部はとりつくしまのない滝の連続。途中、40m直瀑を見下ろす。オツボの大滝。
周囲を取り囲む岩壁も含めすごい迫力。その次の滝も登れるか判らないので結果1回の大高巻きで核心部全て巻いた。
以降は源流域の様相。やっと滝登りが出来るようになる。とはいえ浅いながらもゴルジュの切れ込みは鋭い。
雪渓は最後の二俣付近に薄いSBがあったけど容易に巻けた。
最後は記録を見ない左俣へ。右俣は明るい源頭って感じだが、左俣は見るからに陰鬱なゴルジュの入口。
水量地形でみてもこちらが本流で間違いない。いくつかの滝を超え、源頭が近づくと岩峰に囲まれた広い沢筋となる。稜線直下は急な草付をバイルを使ってトップアウト。
毎日変わる遡行内容であっというまの4日間でした。オツボ沢は登れない滝ばかりだったけど、事前のイメージに反して美しい沢でした。
大鳥集落の朝日屋旅館で4日間の打ち上げをし、翌日のんびりと帰京。
(A久)
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