北岳バットレス 下部~上部フランケ 2016/7/23-24

アルパイン(夏)

メンバー:M藤L、H田

7/23(土)
広河原から白根御池小屋テン場まで、昼過ぎに到着。好天の予報にも拘わらずバットレスは深い霧の中。。
M藤はビール8本&ワイン1/2、N田はコーラで明日の登攀に備える。

7/24(日)
2:10 白根御池小屋発
4:00 Dガリー大滝取付到着
6:00 下部フランケ取付
9:00 上部フランケ取付
11:30 登攀終了
13:00 白根御池小屋着

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1~3ピッチ(Ⅱ~Ⅲ)
Dガリー大滝に到着すると、丁度、先行パーティーが出発するところ。雪渓は全く残っていない。Dガリー大滝をトラバースし五尾根末端から横断バンドまで。2ピッチ目のみロープを出した。3ピッチ目途中で、前のパーティーに先に行かせてもらう。

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4ピッチ(5.10a)M藤
下部フランケ1ピッチ目。本日の核心。
スラブからバンドを右上する。その上に顕著な凹角が続いている。
このピッチは秋山さんの記録では「体感5.10c」とあった。
登攀準備をしていると、N田さんとの共通の知り合いY会のS嬢が登場。
今日は下部フランケ~Dガリー奥壁とのこと。

Y会の3人が見つめる中スタート。安易にA0したら「格好つかない」し、無理に突っ込み墜落なんてしたら「醜態を晒す」羽目になる。壁より人目の方がプレッシャーだ。
ハング状のギャプの上に立ち上がり、カチに指を掛ける。細かいが保持れる。少々、安堵。後は「醜態を晒さぬ」よう、慎重に足を上げスタで繋いでバンドに抜ける。
ホールド細かく、10aにしては確かに辛口。ハーケンボロい。

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5ピッチ(Ⅳ+)N田
オープンブックをカムを取りながら行く。クサビハングに頭を抑えられると左のカンテを乗り越えフェースへ。そのまま下部フランケ3ピッチ目へと繋ぐ。2つ目のオープンブックも同様のラインで抜ける。変化に富んだ楽しいピッチ。
振り返ると富士山。陽光と乾いた風が心地よい。

6ピッチ(Ⅳ+)M藤
濡れたオープンブックからスタート。
残置ハーケンは古いものが多いが、ナチュプロはとれる。後続パーティーを考慮してスピード優先のオール残置で登る。
クラック、カンテ乗っ越し、ツルツルのチャートスラブと、ここも変化に富んでいる。

7ピッチ(Ⅲ)N田
草付をトラバースした後にクライムダウンしDガリーに降りる。トポ通りのラインだが、トラバース途中から上部フランケへ向け直上した方が早いと判断。ビレイ入れ換えてN田さんに10mほど登り返して貰う。4尾根からは複数パーティーのコールが聞こえる。終バスの時間が気になり先を急ぐ。
※当日持参しなかったが、チャレアルのトポだとトラバース途中から直上するように記載されていた。

8ピッチ(Ⅴ)M藤
Ⅲ程度の草付フェースを直上すると上部フランケ1ピッチ目の支点がある。ロープの残りもあるので、そのまま繋げる。
凹角からのハング超え。被りの薄い左のラインを目指しハング下の小バンドまで。ナッツでプロテクションとるも上部に残置は無い。小バンドをトラバースし右ラインのクラックへ。こちらには残置ハーケンがある。クラックは濡れており岩は動く、いやらしいのがアルパインチックで楽しい。慎重にハングを越える。

9ピッチ(Ⅲ)N田
泥の詰まったコーナークラックを数メートル上がる。後は、フェースを適当に拾いつつ終了点へ。ここから4尾根と合流。先行する4尾根からのパーティーは城塞ハングでテンションしている。終バス大丈夫か。。

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10ピッチ(Ⅲ)M藤
マッチ箱のコーナーからリッジへ。
四尾根に乗ると途端に岩が固くなり残置も豊富。快適というよりは面白味に欠ける。時間があれば、強引にDガリー奥壁にトラバースしチムニーを味わいたいところ。

11ピッチ(Ⅲ)N田
リッジから、枯木テラス崩壊部をトラバース。枯木にロープが引っ掛かり、綱引き状態となる。

12ピッチ(Ⅳ)M藤
城塞ハング超えて登攀終了。
御池小屋に駆け下り、生ビール2杯でカレーを流し込み下山。

(コメント)
東面の3000mに位置するバットレスは、朝一番から陽当たり良く、実に爽快。ルートも適度な難易度が続き、変化に富むおすすめルートでした。

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