メンバー:M中L、K野、K松
3/11
あめ雪にてゆっくり流して清水集落除雪最終地点まで。林道をたどる。ラッセル先行の気概がやや控えめなふたりを焚きつけ引っ張りつつ
13:30 標高850m 丸ノ沢二俣へ。目視する限り、当初計画上予定した970mの大畠ノ沢に良い場所があるとは思えないので二俣にテントを張ることにした。ガスのなか、コブ岩尾根が真正面に聳え押出してくる。K野K松「おどろおどろしい…」と口にしてなんだか弱気。
テント設営後14:15行動開始。970m地点、やっぱりテン場があった、二重山稜のような独特の地形いいなぁ。しまった!
地形図信じるべきだった。そこから尾根に乗り、雪尾根歩きの慣らしと呼吸合わせでM中先行で第一岩峰まで。
この一週間の累加積雪は70cm。沈降して30~40cm。林道~尾根上までくるぶし~膝ラッセル。足を踏み抜きぽっかり開
いた空洞にビビりつつ、視線の先にある岩壁を眺め、みなで思ったことを口にしてゆっくりとルートの概念消化共有、恐怖心克服を進める。17時過ぎ帰着。
夜半、K野さんがトイレに立つと「うおぉぉぉーっ!」と叫ぶ。満月に照らされてコブ岩尾根が全容を現す。皆で大興奮。
…満月、快晴、大源太東面に相対す。むしろ自分たちが見つめられ、登る資格を問われているような気がして所在無くテントに引き返す。「うぉぉ…すげぇ…。…でも俺、やっぱり不安なんですよ」K野さんが吐き出す。ぶなの会のルーキーのこころに火が灯ったようだ。これで明日の準備は整った。
3/12
04:40 行動開始 トイレもあるので各自で樹林境界1160mの台地参集とす。0600台地発。ここからはK野さん先行。
岩峰が絡んだ3月の破断雪のスノーリッジに40cmの新雪が被さり必ずしも簡単ではない。奮闘的に、かつ楽しんでK野さんが切り開いていく。
08:15 コブ岩基部。
1P(40m、M中)~2P(35m、K野)はモンキークライムをまじえるブッシュ登攀でコブ岩の頂稜へ。
3P(40m、M中)~4P(35m、K野)はコブ岩から主稜線へのナイフリッジ。
雪は硬く安定(M中、K野)、新雪高温不安定(K松)と認識は別れたがここは経験の差だろう、11:30主稜線着。
~5P(35m、K松)大源太頂上へ。
えっ、まだ先あるんだ?!
6P(40m、K野)~7P(40m、M中)は雪のリッジをSABで繋いでようやく山頂へ13:10。とてもきれいな雪の山頂。
まだ2mを超えるような積雪のたった1500mほどの西面に快晴無風の照り返し。目を側めクラクラと、無音の山頂。不思議な気分。
大畠ノ沢を不安なく下降し、帰路は河岸を歩く。行きに使った林道は、そのほうが早いかと思ったがブロック崩落の
危険があるので通るべきではなかった。
3/11(曇り)
0830清水集落-1330丸ノ沢二俣850mAC(設営)-1620 第一岩峰1250m
-1705 AC帰着
3/12(快晴)
0440AC -0815コブ岩基部 -1130稜線-1310頂上-1500AC-1730清水集落
*2018/3/20 追記*
本山行を、山と渓谷2018年4月号でご紹介いただきました。
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