メンバー M藤、T田
大同心雲稜ルートに行って来ました。
ドームは割愛しましたが、オールフリーで突破できました。
エイドルートだと敬遠してましたが、とても良いルートでした。
冬壁トレのため大同心雲稜ルートに向かうことに。
4級A1のエイドルートだが、アブミじゃ練習にならないでしょ!
と言うことで、フリーでトライすることに。
計画書メールに流したところ、
M平さんから「ひぇ〜、ドラツーで雲稜やるの??」、OK田さんからも
同内容のメールを頂戴し、ビビる。
2/16(土)
今日はアップで南沢大滝の予定。
南沢大滝は100本、いや200本位登ったことがある自称「南沢大滝番長」。
なので、余裕のリードといく筈が、まさかの冬服一式忘れ。
朝一で湘南までとんぼ返り。。そんなこんなで行者小屋着は17時。
小屋ではHガイドが顧客の美女と宴会中。すけべいな笑顔を浮かべる
Hさんにも「雲稜をドラツー?想像できないな〜」と脅され、更にビビる。。
2/17(日)
9時15分登攀開始。風は冷たいが快晴。
1ピッチ( Ⅳ +A1 25m)M藤
取付きは明瞭。
ラインを確認し左手のクラックにトライカムを決めてスタート。
1段上のバンドに上がり見上げるとハング下にボルトが見える。
慎重に上がりボルトにクリップ。ここからはハング越えのアブミセクションだ。
ハングの被り部にあるサイドホールドにバイル横持ちで上部ホールドを探る。
このハング帯は八ヶ岳特有の丸みを帯びた礫岩で、確実にフッキング出来る
エッジが少ない。
手が冷えてパンプするなか丹念にホールドを探る。
プロテクションはエイド用に等間隔にあるものの、ドラツーだと
クリップ厳しく飛ばしてしまい、核心のプロテクションは完全に足元になり
緊張する。
アイスではやり慣れたムーブを、やり慣れないシチュエーションで
淡々とこなし、ハングを超える。
2ピッチ (Ⅳ+A1 30m)M藤
左頭上にあるオープンブックのボルトラダーを目指す。
オープンブック手前からエイド用のハーケンがある。
このトラバースは手足細く、微妙なバランスで悪い。
慎重にムーブを探りオープンブックに入るも、ツルツルの岩質で
フッキングポイントがまったく無い。
ボルトにフッキングしたい衝動に駆られながら、わずか10センチ横にある
ヘアラインクラックを「効かねーんだよな」とブツブツ独り言いながら穿る。
諦めて右手コーナーを目指すも、
崩れかけた草付き混じりのフェースにピンは無い。
コーナー上部で開き出すクラックまでプロテクションは取れそうもなく、
このまま突っ込むとチョットR指定だ。
オープンブックまで戻り外側から半身乗り出して何とかボルトラダーに
クリップ。
再び右手コーナーをジリジリ登り開いてきたクラックを穿り、ブラインドで
トライカムを決めて一安心。コーナーを抜けた先に終了点があった。
このピッチは渋い。
3ピッチ(Ⅳ 40m)M藤
陽射しが届くようになりホッとする。
少し左上した後にアールを描くように右上するライン。
ここからはⅣ級。なので余裕かと思いきや、フリーに拘ると
意外に悪い箇所がある。
4ピッチ(Ⅳ 40m)M藤
凹角を抜け外傾した斜面を慎重にトラバースしバンドに入る。
高度感溢れるバンドの先には、白く輝く赤岳が美しい。
残業になりそうだし、
風も強くなってきたしと言い訳してドームは割愛し下降する。14時45分。
(コメント)
フェース中央を貫くラインは露出感たっぷりで気持ち良い。
緊張感のある中で、オンサイト&オールフリーで抜けられ
良い練習になりました。
残置無いところで、これをやれるのが目標ですが、まだまだ実力不足の感です。
フェース力、クラック力、アイス力、ドライ力、プロテクション力、
そして胆力とクライミングのエッセンスが凝縮した冬壁は奥深く面白い。
でも、調子に乗ると死んでしまうのが欠点。。
冬壁デビューのT田さんもフリーでトライし、
フォール×1、テンション×1、A0×1と大奮闘。
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