槍ヶ岳西稜 2021/7/22-24

アルパイン(夏)

槍ヶ岳西稜をはっきり意識したのは4年前。M隊長&I田さんペアにて残置無視で登った記録がメーリングリストに上がっていた。その頃の僕は、そこまでクライミングに熱中していた訳ではなかったし、カムも多少は使える程度。やってみたいと思いつつも月日は流れていった。

春から瑞牆十一面、三つ峠、小川山で練習を重ねいざ当日。相変わらず大気が不安定だが気にしても仕方ない。新穂高からから槍に向かって歩き出す。

久々のハイクだが痛めた左膝の調子も悪くなく順調なペース。ただ、猛烈な暑さに身の危険を感じて槍平で行動終了。

翌日、1:00起き。涼しい内に稜線へ向かって登る。
モルゲンロートに染まる抜戸岳が美しい。槍ヶ岳山荘のテント場を確保し、いよいよ西稜へ。

大槍への一般道を登り、最初の梯子手前のガレ場を下降。小槍南面に人が入っているからか踏み跡が分かりやすい。途中念のため5m懸垂を挟み小1時間で西稜取り付きに着く。
見上げると、アルプスに来たかの様な錯覚にとらわれる程荘厳な岩壁が聳え立つ。

1P:55mⅣ+(K野)

スラブからワンポイントハング帯を越えてくの字ジェードルの下までトポの1~3Pをリンク。
カムやナッツがよく使えた。

2P:25mⅤ(K野)

くの字ジェードル。快適なオフィズスだが、抜けるまでプロテクションが取れない。
3000m級のワイドはただただ爽快で気持ちが良い。

3P:20mⅢ(A齋)

小槍の山頂までロープを伸ばす。
大体ここでアルペン踊りをするらしい。味気ないのでNiziUの縄跳びダンスを試みてみたが別物だった。。。

35m懸垂(ここも右ルートとしてポピュラー)して曾孫槍~小槍を経由して大槍へ。所々岩が積み木状になって脆そうだがクライミングは難しくない。

最後の2ピッチで風雨に叩かれる最高のフィナーレで山頂へトップアウト!

テントに戻ってから乾かし作業に徹した。行動開始から16時間行動でへとへとだったのでそのまま眠りについた。

翌朝はゆっくり撤収して新穂高へ。暑さを除けば至って快適。冬のスキー下山が羨ましい限りだ。

去年の笠ヶ岳二ノ沢以来のアルパインでした。やっぱり山の中に入れるのは幸せだ。

聞いていた通りロケーションは抜群。アプローチ近く取り付きやすいので、山でのクライミングが好きな方におすすめ。

ぶなの会

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労山(日本勤労者山岳連盟)加盟 ぶなの会の公式HPです。

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