北岳バットレス ピラミッドフェース→第4尾根継続登攀 2021/9/24-26

アルパイン(夏)

【メンバー】LS藤、 クロスケ(記)

【行程】

2021/9/24 11:10 広河原 – 14:30 取り付き下見 – 18:00 北岳山頂 – 18:30 肩の小屋

2021/9/25 4:00肩の小屋 – 6:30ピラミッドフェース取り付き – 12:45 第4尾根に合流 – 16:00 第4尾根終了点 – 16:40 北岳山頂 – 17:10 肩の小屋

2021/9/26 6:00 肩の小屋 – 草すべり – 7:10 白根御池小屋 – 9:10 広河原

北岳初めてペアで、この夏2度計画が流れた念願の北岳バットレスを登ってきた。

車がないので、甲府駅から広河原行きのバスを利用。そのため初日の出発時刻がお昼になってしまった。また白根御池小屋が緊急事態宣言の影響で営業停止していることから、ベースは肩の小屋を利用した。


【登攀】

大樺沢沿いの登山道から、Dガリーを詰めあがると30分ほどで取り付き。なお当日は登山道からはずれるポイントでも水を汲むことができた。

Dガリーから見上げるピラミッドフェース

【ピラミッドフェース】

1P Ⅲ+ S藤

驚くほどの快晴の下、登攀開始

あまり残置の見当たらない快適な凹角ライン。

2P Ⅲ~Ⅳ? クロスケ

草付きと言っても、どれが正しいラインなのか

直上のラインが崩壊寸前のため現在は左の草付きから回り込むのが一般的。どこまで回り込むのかがよく分からず、行き過ぎた?と思いながら適当な木でピッチを切る。

3P Ⅲ?S藤

Cガリーに出てしまった…

どうやら4尾根の取り付きに向かう横断バンドのトレースに入ってしまったらしく、ほぼ歩き。迷子になる。

4P Ⅲ? クロスケ

明らかに左上してるのだけれど

戻ってきて、それらしいクラックを登ってみる。トポには右上って書いてあるけど、左上してる。あってるのか?

5P Ⅴ?S藤

ライン自体は快適

登れそうなラインをあがるも、どうしようもないハングで行き詰まる。

5P-2S藤

ハイマツの中をトラバースしてきた

左に5mほどトラバースしたところが正規ラインらしく合流。残置があるので、同じように迷子になった人がいたのだろう。

5P-3 VS藤

草生えまくりのコーナークラック

残置もあるので、正しいラインに出られた模様。おそらくこの下から登ってくるのが正解だった。

6P Ⅳ+S藤

出だし核心

つるっとして手がかりのないスラブ。残置ハーケンがいくつかあるが、グレードおかしいと思うくらいには難しかった。

7P Ⅳ+ クロスケ

登れそうなラインを探す

左に回り込んで逆層のフェースを登っていく。いい感じのテラスに出る。

8P Ⅴ S藤

気持ちのいいラインが見える

スラブからのコーナークラック。ピラミッドフェースの中で一番分かりやすく楽しいピッチだった。

9P Ⅱ クロスケ

ピラミッドの頭がすぐそこに

第4尾根を登っているパーティーの声が聞こえる。左に右に行きながら逆層を超えると、4尾根に合流。


【ここから第4尾根】

10P ⅢS藤

4尾根はピラミッドに比べだいぶ快適

第4尾根の3P目。白いクラックと書いてあるがそれらしいものは見当たらず、階段状でどんどん標高を稼ぐ。

11P Ⅲ / Ⅳ+ クロスケ

マッチ箱の懸垂支点

ピラミッドの頭からリッジにあがり、マッチ箱まで。1箇所ハーケンが連打されている場所がある。先行Pが懸垂下降していたので、マッチ箱の上でしばし休憩。

12P ⅣS藤

右の溝も使いながら上がっていく

まっすぐ懸垂下降するとテラスがあり、そこから枯木テラスに向かって直上。出だしこそつるっとしてるものの、上部は割れ目が豊富。適当な場所でカムでピッチを切る。

13P Ⅲ+ クロスケ

トラバース箇所を振り向く

枯木テラスまで登り詰め、そこから城塞ハング下までトラバース。崩壊してるだけあって脆そうな雰囲気。ガバガバで移動自体は快適だが、城塞ハング下の支点は貧弱なのであまり体重はかけたくない。

14P Ⅳ+S藤

噂の城塞ハング

チムニーを抜けると、第4尾根終了点。適度にガバがあり、第4尾根で一番面白いピッチだった。


ここからさらに中央稜を登攀する計画だったが、時間切れの為、軽く中央稜の取り付きを下見だけしてほぼ登山道のような綺麗なトレースに従い北岳山頂へ。

ガスで展望はないが日本2番目の頂き

午後には曇ってきたが無事降られることもなく、山頂まで抜けられた。

これだけの長さのアルパインは経験がなく不安はあったが、適度にリードもでき満足度の高い1日となった。やはり山頂まで登れるというのは最高だ。

少し宿題が残る形となったので、来年また来ようと思う。

さすがに3000mを超える山頂はこの時期だとちょっと寒いが、今年の内に登れてよかった。

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