【メンバー】LS藤、 クロスケ(記)
【行程】
2021/10/2 7:00 駐車場 – 9:00 錫杖沢出合(テントデポ)- 10:00 注文の多い料理店取り付き – 14:00 終了点 – 16:30 錫杖沢出合
2021/10/3 4:30 錫杖沢出合 – 5:30見張り塔からずっと 取り付き – 12:00 錫杖岳頂上 – 15:00 錫杖沢出合 – 16:00 駐車場
錫杖岳はじめましてパーティーでアルパインクライミングへ。
【登攀】
錫杖沢出合にテントを張り、登攀道具だけ持って北沢を詰め両ルートの取り付きへ。
初日は時間も遅いので、短い注文の多い料理店に取り付く。
なお錫杖沢出合のテン場は探せば結構あるらしく、この日は10張ほどあった。
沢沿いなので水も豊富。
【注文の多い料理店】
この日は先行2パーティー。
取り付きでゆっくり支度して登攀開始。
このルートは同ルート懸垂下降になるので、不要なものは全て置いていく。
1~2P Ⅳ/5.8 クロスケ
60mロープいっぱいで2P連結。前半は階段。後半はフェース。残置は少なく、変なルートに入ると結構ランナーが取れなくて焦る。
3P 5.8 S藤
このルートの核心ピッチ。ハングから始まり3~5番サイズのクラックが気持ちよく続く。
4P 5.8 クロスケ
ダブルクラック?からブッシュ、最後はフェース。変化に飛んでていいピッチ。
5P Ⅳ+ S藤
スラブからのフェース。残置少なく、クラックもないためランナーしやすい。カチカチでスポート寄り。
6P Ⅲ クロスケ
ロープは必要ない。立木でプロテクションは取れるが、20mほど行ったところで道に出る。
前衛フェースの頂上からは焼岳〜槍ヶ岳までが綺麗に見渡せる。
紅葉ベルトが直線を描いており、ちょうど見頃な様子。
帰りは懸垂5回。
登攀中のパーティーもいなかったので、気を遣わずどんどん下降。
テントまで戻ると、テン場がかなりの賑わいを見せていた。
さすがのハイシーズン。
翌日混雑しないことを祈るばかりだ。
【見張り塔からずっと】
2日目は帰りの時間もあるので、日の出と共に取り付き開始。
さすがに先行はいない模様。
1~2P 5.6/5.6 S藤
階段上〜フェース。ところどころに残置ハーケンがあるが、ルートがとにかくわかりづらい。
3P Ⅳ クロスケ
滝の左側のガレ場はところどころ濡れており、どこでも登れるが故に左のラインを選択。支点がなく、ロープ限界まで伸ばして立木で切る。
4P Ⅲ S藤
階段上の草付きとクラック。途中岩がはずれてびびる。カム支点でピッチを切る。
5P Ⅲ クロスケ
どこまで行っていいのかわからない簡単なスラブ。結局1箇所も支点取らず、浅いクラックでピッチを切る。後半は多分歩き部分とかぶっていた。
ここで一旦靴を履き替えて、
尾根を詰めて、少し降って回り込み、ルンゼを大洞穴部分まで詰める。
それなりに踏み跡がある。
ルンゼには途中にリングボルトの支点があった。
大洞穴はポタポタ雫が垂れているが、登攀部分は乾いていた。
6P 5.9 S藤
薄かぶりのクラック。結構立ってて腕にくる。後半はレイバックで気持ちよく登れる楽しいピッチ。
7~8P 5.9/Ⅱ クロスケ
ワイドからトラバースしてフェースを直上。トラバース箇所はランナーが取れず緊張感が高い。乗越すと簡単なスラブが続く。支点がないので貧弱な立木でピッチを切る。
9P Ⅲ S藤
草付きをとにかくトラバース。どこでピッチを切っていいかよくわからずハーケンで切る。
10P 5.7 クロスケ
泥々の草付きから素直にルンゼを詰めて、右に回り込むと頂上直下のクラック。難しくはないがロープの流れが悪いので下でピッチを切る方が自然。頂上ではピナクルで支点を作る。
歩いて裏側に下り、踏み跡に従うと錫杖岳の頂上へ。
錫杖や看板もあり、登山客も多少は来てる様子。
頂上からは槍穂はもちろん笠ヶ岳方面もよく見渡せる。
下降路はほぼ登山道のようだが、何箇所が藪で道が消滅している。
ヘッデン下山はかなり大変だろう。
後半は沢下降になるが、
こちらは水量もあり小さな滝もあるので、できるだけ明るい時間に降りたいところ。
岩小屋に合流すれば、あとは来た道を戻るだけ。
しかし山頂からテン場まで3時間もかかってしまい予想外のタイムロス。
ほとんどの人が撤収したテン場で荷物をまとめてそそくさと下山する。
今年の目標としていた見張り塔。
天気にもパートナーにも恵まれ見事チームOS成功。
景色も岩質も良く、素晴らしいエリアでした。
次は冬期クライミングで訪れたいところ。
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