【メンバー】クロスケ(記、主催)と大先輩、新人、同期などなど20人弱の会員の皆様
2022/10/1 そらまめスラブ、おむすび山スラブ
2022/10/2 水晶スラブ
2日間とも真面目にスラブ縛りで頑張りました。
会の企画で、小川山にクライミングとキャンプを楽しみに行ってきました。
いつか「スラブ合宿」なるイベントをしたいと勝手に妄想していた企画が、予想を超える規模で開催できました。まさかこんなマニアックなイベントに20人も参加頂けるとは。
まだまだひよっこクライマーな私が、歴戦のクライマーと少しは並んで戦えるフィールド。それがスラブ。
スラブというのは、傾斜が緩いから初心者向け。と思いきや、実際は手の力には頼れない、足置きに真の力が問われる、まさにクライミングの基本。単純そうに見えて奥深く、最終的にはただのメンタルの問題なのでは?と思わなくもない。実際リードでトライするスラブ課題は、祈るような足置きと、遠すぎるランナウトに耐えられるかどうかにかかっている。…と言っても過言ではないだろう。
クライマーの仲間には「スラブなんて初めからやったらクライミング嫌いになっちゃうよ」と言われたが、そんなことは知らん。私はスラブが好きなんだ!!と強行突破。他の参加者は知らないが、主催の私は心ゆくまでスラブを堪能させてもらいました。
※ 続々と感想で楽しかった。と頂いており、少し安心しております。
スラブというのは、リードとトップロープでは天と地ほど差があるジャンル。正直トップロープでノーテンで登れても登れたとは言えない。(と、私は思っている)
合宿!と銘打ったからには、厳しく全員にリードトライしてもらいたい。という気持ちはありましたが、普段クライミングをほぼしない人や、外岩初の人までいたので、さすがにそこまでは強行せず、とにかく「足に乗る」感覚を掴んでもらえるように何度も同じ課題、違う課題にトライしてもらいました。
「ナニコレ」「なんもない…」「え、どうするんですかこれ」
など期待通りの声が飛んできて、笑いが止まりません。(鬼畜の主催です)
スラブってのはやってみないとその「なんもなさ」がわからんのよ。それを体感してもらうことが第1ステップ。
そこからなんもないなりに、自分の足を信じて立ち上がること。乗る感覚が少しでも掴めればとりあえずスラブへの挑戦権は得られる。これが第2ステップ。
そして、恐怖のどん底へ。レッツリードトライ。きっとさっき(トップロープ)とはまるで違う課題に感じるだろう。落ちない安心感があれば踏み込めたあの1歩も、落ちるかも…と思うとできなくなるのだ。そしてスラブってやつはその恐怖を見抜く。少しでも体重が抜けたその1歩が大体スリップする。そのメンタル的な核心を超えるのが第3ステップ。
以上が、クロスケ的スラブの攻略法である。
当たり前じゃん。ってことしか書いてないけど。
どんな課題もそうだけど、スラブも何度もトライして自分の感覚を研ぎ澄ますこと。経験則でこれは大丈夫、これはダメってのと自分の中で境界線を作ること。それを繰り返していけば、岩でも沢でも雪でも、どんなところに行っても自信をもってその一歩を踏み出せるようになるはず。それが上達するってことなんだと思います。
恐怖のスラブの後には全員で楽しくBBQ。廻り目平のキャンプ場はやはりいいところだ。
この人数なので焚き火3つ、テント7張、肉10kg。
普段それぞれ違う山行に行くメンバー通しの交流もたくさんでき、いい時間となったことだろう。
最後に今回訪ねたエリアの紹介を少しだけ。
「そらまめスラブ」
言わずと知れた小川山スラブでは初心者向けエリア。5.8から迎えてくれる。そらまめなんたらという課題名が多いので混同しがちだが上部の「そらまめ」「やわらかそらまめ」は、スラブとはなにかを知るには丁度いいだろう。下部はスラブというよりフェースなので、「スラブの逆襲」という課題は名前だけだったりする。
「おむすび山スラブ」
ほぼ10台しかない屋根岩上部エリア。10aや10abが多くとっつきやすいと思いきや、ランナウトが非常に激しく、ルートも長いので、リードトライはかなりしびれる。グラウンドには気をつけてトライして頂きたい。10aか、と気安く取り付いたら、1本1本のクリップが遠すぎてビビりまくりました。
「水晶スラブ」
駐車場から10分ほどの近場の割に空いている。10a~11bまであり、10台後半のマジで何もないスラブが体感できる。今回の参加者で最もスラブが上手いクライマーを3度も落とした10cの「アバタもエクボ」にはぜひトライしてほしい。あなたのスラブ力が問われるに違いない。また水晶スラブ下部にある「ダンボ岩」も歩いてトップロープがかけられる講習向けのスラブが2本あるので、そちらも合わせてトライしてもいいだろう。
さすがにこの人数の企画をまとめあげ正直くたびれたが、きちんと狙ってた「スラブの逆襲」をオンサイトし結果を残せたし、大先輩方から「スラブうまいねぇ」の言葉をたびたびもらえて、自分にとってもとてもいい時間となった。
以下、数名の感想を抜粋して記述。
花崗岩のスラブは春に触ったきりで久しぶりにスタンスの心許なさとランナウトにドキドキさせられました。最初は皆でスラブやっても楽しんでもらえるんだろうか、クライミング嫌いにならないだろうかと疑問でしたが、蓋を開けてみればやいのやいのとそれぞれ秋の小川山のフリクションを楽しんでいて自分も心地よく登ることが出来ました。
また自分は普段からクライミングばかりやっているので、関わりの少ない方やベテランの皆さんともお酒が飲めてクライミング以外でも良い思い出となりました。
アッキー(今回のナンバーワンスラバー)
2日とも本当に楽しむことが出来ました!!ジムのバランシーなスラブは好きな方だけど、外岩のフリクションクライミングは別物でした…結局、粒に乗り込むよりも指が掛かる気がする何かを無理やり保持して登ることが多かったかもしれない。でも花崗岩がソールに食い込む感覚が少しでも掴めてよかったです。これはクセになるかも。
N川
合宿の名目通り2日間通してスラブに取り組むことで、参加するまでよくわからなかった、フリクションを効かせ斜面に足を置く感覚が少しは分かったかなと思います。大変楽しめました。
N中
企画ものでもないとクライミングをしないので、いい機会と思って参加させていただきました。二日間とも快晴の沢日和で後ろ髪を引かれる気持ちもありましたが、自分の苦手なことに取り組めて刺激受けまくりでした。スラブは楽しかったです。登攀的なルートばかり行っているわけではないですが、クライミングをやらないと、沢登りや雪山も行き詰まるとずっと感じています。どうやってクライミングの時間を作るのか、ぼんやり考えながら小川山から下山しました。
Y本
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