下北半島 ウグイ滝川遡行 無名沢下降 恐山へ 2024/4/28-29

沢登り

寡雪のGW、雪稜はやめて沢へ。昨年11月に続き青森は下北半島のウグイ滝川へ。東京から800Kmも離れた本州最果ての沢に、半年以内で2度も遡行するなんて酔狂だね。どんだけ好きやねん!

ウグイ滝川の少ない記録はみな、上流を横切る林道からエスケープしているけど、源頭へ詰め稜線を越えると恐山へと繋ぐことが出来る。今回はそれがしたくてやってきた。

夕方、都内を出て車をブッ飛ばし東北道を北上。盛岡手前のSAで仮眠をとって翌朝には下北半島へ。広々とした丘陵地帯と湖沼。巨大な発電用の風車達。マサカリの根元を北上していく。北海道を思わせるけど、まさに原野で観光地ではなく、とっても好きなエリア。この日は桜が満開の薬研温泉キャンプ場に泊まった。

■4/28(晴れ)

9:00 入渓 120m - 14:20 林道交差地点 380m - 15:30 テンバ 510m

低山とはいえ、さすがは北国。山肌には雪が残り、水は激冷たい!

1級程度の沢だけど両側壁のスラブ発達し他ではなかなか見ない渓相。次々出てくる釜は深く、微妙なヘツリが続く。絶対にドボンしたくない晩秋や早春の遡行はグレードも1ポイント上がる感じ。

昨年、雪が降ってもおかしくない11月に来た時は、錦繍に彩られた渓谷美と恐怖のヘツリを満喫した。今回は新緑が萌えるGWだけど雪解けで水量多く、凍り付くような流れはいろんな意味でシビレマス。これは今まで味わったことがないスリリングな遡行感で、ここに来るなら寒い時期がオススメ!

パンツ以上を濡らす事なくヘツリをこなし緊張から解放されると、後半は見事なナメが延々と続いて我らを安堵させる。支流の見事な大滝を眺めたり、小規模な雪渓を乗り越えたり、ゴルジュの中の小連瀑を登ったりと沢登りっぽくなってきた矢先に例の林道が交差する。連瀑帯はこの先も続きここでやめるなんてモッタイナイ。そのまま滝を登り続け100mちょっと高度を上げ魚留の滝をまくと、渓は急に開け、水芭蕉畑が広がった。今宵のテンバはここに決定。若葉の輝き。山菜とイワナの天麩羅。担いできた日本酒と焚火。広々としたヒバの美林でビバーク。あぁ。幸せ

■4/29(晴れ)

5:40 出発 - 7:00 稜線 580m - 9:20 宇曽利山湖岸歩道 210m- 11:30 恐山

快適だったテンバを後にし、稜線が近づくと沢はますます小さくなり蛇行しだす。水芭蕉の群落が点在する静かな森林には雪がチラホラと残るけど、今年はきっと少ない方だろう。

僅かなヤブ漕ぎで稜線を乗っ越し、反対の沢を下降する。ヒバの大木が広がる段丘は気持ちよく、とても歩きやすい。苔むした切り株が点在し、いにしえから人との関わりが深い事を知る。傾斜がほとんどないミニ上高地みたいになってくると、ほどなく湖岸歩道へと到達する。

宇曽利山湖に突っ込み彼岸から霊山を眺める。こんな沢登りってある? 難しいルートじゃないけど、味のあるラインが引けた。 お付き合いしてくれた2人には感謝です。

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