南ア 北岳バットレス4尾根主稜 2024/7/27-7/28

アルパイン(夏)

○山域・ルート:南アルプス  北岳バットレス4尾根主稜

○期間:2024/7/27-7/28

○メンバー:LO川、F原

○タイムスタンプ

7/27

広河原6:30-白根御池小屋8:20-bガリー大滝(偵察)10:50-白根御池小屋12:10

7/28

起床23:40-白根御池小屋発0:30-bガリー大滝2:00-4尾根取り付き4:20-登攀終了7:50-北岳山頂8:20-肩の小屋8:50-広河原13:00

○報告

 去年の冬にこのルートに行きたいと思ってから新人同士でこのルートに行くに当たり、いくつかトレーニングをしてきた。フーファイ、マルチ、ハーケンの打ち方、カムの決め方、ロープの流れ、懸垂の注意などである。ジムでのロープ合わせ、フリー練習、三つ峠、越沢バットレス、つづら岩、小川山烏帽子岩左稜線、松木沢ジャンダルムなどの経験を積んだ。すべてが藤原さんと一緒にいった訳ではないが、2人で練習の必要がある場所は2人で、各自でできるところは各自で必要な練習や山行を行った。

 今回も変わらず金曜の夜に北朝霞駅ロータリーに集合。雨が降っていた。予報では南アルプスは登攀日の天気は問題無かったはずだが少し不安になる。当日の朝ご飯をコンビニで買い、芦安駐車場で車中泊。人気な山のアクセスポイントだけあってかなりの車が止まっていた。当日朝は5:15分の始発に間に間に合う時間に起床。たまたま同じルートに来ていた先輩たちに会った。全員始発のバスに乗ることが出来たので広河原までは一緒に。先輩とF原さんがずっと話していたのが印象的だった。O川は寝不足でうたた寝。

 広河原につくとここからは別々、自分たちが先に行くことになった。2時間ほど歩いて白根御池小屋に到着。一番暑くなる前に偵察を済ませるため少し休んで出発。わかりやすい踏み跡があったが、ギリギリまで岩の角度的にbガリー大滝が見えない為、不安になりながら偵察をした。アプローチを終えテント場に帰宅。別パーティーの先輩が体調不良でテントに残っていたのでF原さんを含め3人で談笑。早めにご飯を作りお腹を満たす。O川は眠気に勝てず昼寝のつもりがかなり寝てしまった。起きた頃には宴会が終了していた。夏バテには勝てない。まだ周りは明るいが起床は0時の為17時就寝。


 登攀当日23時40分頃に目が覚めてしまい、早めの起床。0:30頃にテント場を出発。先輩に「夜間登攀は気をつけて」と声をかけていただき気合いを入れなおす。偵察したとおりの道をヘッドライトで照らしながら進む、虫にたかられてとても不快。それ以外は問題無くbガリー大滝に到着1番乗り。下部岩壁でもロープを出し1p目はO川が行う。特に何事もなく2p目、F原さん。bガリー大滝終了。トラバースする部分を探しトラバース。途中の傾斜のあるぬれた草の上を歩くのは少し嫌な感じであった。トラバースを終えてヒドゥンスラブ。O川がリード。簡単だがプロテクションが取りづらく嫌な感じ。その後少し歩いて4尾根の取り付き。4尾根の1pはF原さん。クラック区間が少しあるが安定感のある登りで問題無くクリア。2p目O川、3p目F原さん。4p目は核心の1つである三角垂壁。O川がリードさせてもらえる事になっていたので取り付く。遠くから見たときはつるつるでやな感じと思っていたが、近づくと意外と手と足があり、すんなりと登るムーブを出す事が出来た。その後懸垂でマッチ箱から5p目へ。懸垂で降りた順番的にO川が登った方が良かったのでチムニーからカンテのラインを上った。6p目F原さん。怖いトラバースをリード。城塞ハングの下でピッチを切る。下から見ていると怖そうに見えるが、登ってみるとガバが多くて恐怖を楽しむ余裕があった。7p目城塞ハング、核心。O川がリードをやらせてもらった。チムニーと傾斜とどちらも苦手な要素が詰まっている。近くで壁を見てみると思ったほどではないと感じた。しかしうまくムーブを出す事ができず苦戦、カムが決まっていることを苦しいながら確認し、もがきながら突破した。F原さんは問題無く上がったようであった。

 登攀を終え残りの歩き、登攀している時は晴れていたのに、尾根に上がり山頂に出るとガスガス。山頂で登山者に写真を撮ってもらい下山へと足を運ぶ。下山が長いことは分かっていたが、直射日光と歩きでヘトヘト。2人で休憩しつつ白根御池小屋へ。ついてから仮眠とお茶休憩をし広河原に降りた。

○感想

・O川

去年ぶなの会に入会し、夏の最初の目標であった北岳バットレスにやっと行く事が出来ました。練習の中でF原さんには多くの技術や知識を教えていただき成長する事ができました。また山頂を歩き以外の方法で踏むことの楽しさを身をもって体験出来たこと嬉しく思います。練習のおかげか登攀はそこまで難しく感じませんでした。しかし3000mの稜線をクライミングで登る体験は最高でした。まだまだ行きたいルートがあるので満足せず、自分の登攀能力向上と安全管理に務めていきたいです。またここまで一緒に練習と山行にいってくれたF原さんに感謝です。

・F原

バットレス前にO川君と何回クライミングに行ったか数えてみたら、計11回も行っていたようです。マルチピッチに行くたびにちょっとしたトラブルに見舞われ、細々とした改善を重ねてきた結果、当日はすべてが呆気ないほどスムーズに運んで良かったです。初心者ながらエラソーにO川君に講釈を垂れてしまったこともたまに(しょっちゅう?)ありましたが、一緒に練習しながら気づいたことや調べたことをシェアしていったので、僕もアクティブラーニングさせてもらいました。一緒に行ってくれてありがとう!

関連記事

特集記事

アーカイブ
TOP
CLOSE