谷川連峰 赤谷川源頭横断 2025/3/21

山スキー

【メンバー】
K村(L)、ヤマ(記)

【行程】
3/21 快晴
4:15ベースプラザ~西黒尾根~8:10肩の小屋~9:20オジカ沢ノ頭~赤谷川源頭横断滑降~登り返し~12:25万太郎山~毛渡沢滑降~15:40土樽駅

【報告】
 まずはアプローチの西黒尾根、板を担いで4時間てくてく歩く。マチガ沢(滑れそうな面ツル!)や一ノ倉沢がよく見える気持ちのいい雪山ハイクで期待以上。下部〜中部はシールで歩ける部分もあるが、締まった雪はシートラが早い。


 谷川岳山頂はスルーして国境稜線を肩の小屋からオジカ沢ノ頭まで進む。最初だけ滑れなくもないが、滑る意味を感じられずシートラ続行。ちょっとした小ピークを越えたオジカ沢ノ頭の先には赤谷川源頭のメローな大斜面が待っていた。ここは3年前に沢登りで来ている思い出の地。夏の水と緑も美しかったが、冬の真っ白さも劣らず美しい。


 お待ちかねの赤谷川は優しいクリーミーパウダーが残っていて気持ちいい一本。誰もいない大地形を独占できるのが素晴らしい。楽しいのは最初の一本だけで、ボトムは傾斜が緩すぎて何回か階段登高を強いられたのが玉にキズ。とはいえ万太郎山への登り返し地点から源頭を振り返ると、はるか遠くから自分たちのシュプールだけが刻まれていて満足。春スキーの機動力を感じられる場所だ。


 ボトムから500m登り返しが最後の頑張りどころで、上部はクトーを利かせて万太郎山に至る。西面の大斜面は山頂から湯沢の町に向けて飛び込むロケーションがよい。雪も緩んでいて大笹台まで500mかっ飛ばす。下から万太郎山ピストンの物好きスキートレースがあって謎。


 これで後は帰るだけと思いきや、毛渡沢に入ると平坦な地形でスキーが走らない。多雪のおかげで沢割れで困ることはなかったが、雪が少ない年は時期が遅いと少々苦労するかもしれない。群大ヒュッテから先の林道はさらに傾斜がない上にストップスノーで悶絶。長い長いと悪態をついていたら土樽駅にゴール。11時間かかったけどまあこれくらいかな。


【感想】
 ドカ雪2日後のThe Dayに一本いいとこ行けてよかった。国境稜線を縦断?横断?する地理的ロマンがありつつ、赤谷川源頭と万太郎山西面の大斜面を二本滑れて、完成度の高い日帰りツアールートです。特に真っ白な赤谷川源頭のロケーションは日本離れしていて素晴らしい。

 そんな分かりきった陳腐な感想は置いておいて、後味はめちゃくちゃ悔しい。
 横断の転進でプチ横断、それなりに充実した山行内容でも、本命からの転進として見ることしかできなかった。晴天続きで横断してくださいと言わんばかりの飛び石連休、我々にも勝算がなくはなかったが、強風予報の中で高標高の北アルプスに行っても楽しくないのが決め手になって中止した。昨年痛い目に遭って天候判断は厳しくすると決意したのを差し引いても、こういうのは一度弱気が出るとダメだなぁと。山は自由さが魅力で、他人と比較してやるものではないが、帰りの上越線では複雑な気持ちを隠せない自分の弱さが嫌になった。
 でも、今回中止を決めることができた分だけ少し成長できたと思って、きっとまた来るチャンスに頑張りたい。

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