■メンバー
LS津A子、SLY田S、K島K世、I嵐F彰
O畑K子、N村M実、H本A嗣 (N村記)
●9月9日
土合駅ステビバ
S津車は0時過ぎに土合駅着。I嵐車は出発時刻が遅かったため、3時頃着。I嵐車の面々は1時間ほどしか眠れず。
山って、なんて大変なんでしょうか。
●9月10日晴れのち雨
土合駅~ベースプラザ~(5時過ぎ)一ノ倉沢出合~各ルート取付き~一ノ倉沢出合~ベースプラザ~土合駅ステビバ
5時ベースプラザ出発。とても天気が良い。数日前の火曜日にも南稜に行くつもりが、雨で登れなかったので、こんな天気が嘘のよう。S津さん-H本さんPは変形チムニーへ、Y田さん-K島さんPは幽ノ沢V字右へ、I嵐さん-O畑さん-N村Pは南稜へ。
(N藤さんーN村さんPは雲稜第二へ。)
南稜は取り付きの方が核心だなんて、何度も聞いてきましたが、本当にその通りでした。テールリッジや烏帽子スラブ上部のトラバースのイヤらしさといったら…!取り付き迄で普通のハイキングの何倍もの気も体力も使い、バリエーションって本当に体力勝負なんだなぁと、暑さでバテつつ思いました。
南稜1P目はI嵐さん、2P目はO畑さん、3,4P目はN村、5P目はI嵐さん、6.7P目はO畑さん。
3P目は草付きだったので、結局1Pしかリードせず、初めての山壁はノンビリかつ、あっけなく終わってしまいました。
懸垂下降はゲレンデと違って次に何が出てくるかわからず、突然空中懸垂が出て来た時にはおもわずロープを握る手に力が入りました。変形チムニーの途中にいるS津ーH本Pに挨拶しつつ下山。
中央稜取り付きまで降りて来た時、衝立雲稜第二で苦戦するN藤ーN村Pの姿が見えました。
姿が見えると言うより、N村さんの「ゼーゼー」という息づかい、お二人の「怖い」「悪い」という声がはっきりと聞こえてきて、見ているこっちまで手に汗握る状況です。一生懸命なお二人に、なんとかエールを送りたいものの「がんばってください!」じゃあ「がんばってるっちゅうねん!!」と思うだろうし…と思うと、適切な言葉が思い浮かばず、心の中で精一杯のエールを送りつつ一足お先に下山しました。すみません。
一ノ倉沢出合まで戻って来た時、ちょうど最終乗り合いバス発見。どこまでもお気楽な南稜Pはもちろん乗車し、16時過ぎベースプラザ着。18時半頃Y田-K島Pと合流。
N藤-N村P&S津-H本Pからそれぞれ、降りられる所まで降りるが、ビバーグするかもしれないとの連絡有り。
何ぶん山壁初日の自分としては、大変な状況らしいということまではわかるが、何がどういう風に大変かは想像と見聞の範囲でしかわからず、とにかく全員が無事に降りて来られるようにおろおろと祈るばかりでした。
22時30頃、S津さん-H本Pさんが土合駅に戻って来ました。とてもぐったりとして、ただでさえ細身なお二人が更にげっそりとして見えました。
4時過ぎにN藤さん-N村さんPが帰って来たのに気がつきました。
早くに下山した私たちは5時頃起床。N藤さんが靴を履いたまま何も被らずに銀マットの上で寝ている姿を見て、いかに大変な一日であったのかが、ひしひしと伝わって来ました。
●5月11日曇り
土合駅(5時過ぎ)~ベースプラザ~一ノ倉沢出合~各ルート取付き~一ノ倉沢出合
この日はY田-O畑P/I嵐-N村Pに分かれて、中央稜に登りました。
南稜より山壁の雰囲気が強く、緊張度も数倍増しでした。眼下に広がる一ノ倉沢の雪渓を見ては、こんなに高い所でクライミングをすること自体に緊張し、雪渓が崩壊する音を聞いては、不気味な音に緊張が増すばかりでした。
怖いものだからついランナーを取りすぎてしまい(1mにつき1本くらいの間隔…)、重いわヌンチャクは足りなくなるわで、自分がいかに普段ジムの甘やかされた環境で育っているのか思い知らされた気がしました。
また、グレード的には難しいものではないのだから、できればA0をせずに登りたいと欲が出てしまい、結果的に時間が掛かり他の皆さんをお待たせしてしまいました。すみません。その見極めが、難しかったです。
フリークライミングではないのだからと、グレードより安全を追求しつつ、かつランナウトにも耐える精神力など、この2日間では到底会得することなどできませんでしたが、まずはそれらを感じ取る第一歩をようやく踏み出せたことに、みなさま、ありがとうございました!
初めての山壁を終えてしばらく数日間は、次の山壁に行きたいというよりは、精神的にも肉体的にも疲れ果ててしまいましたが、落ち着くとやはりまた行きたいなと思い出しました。
場数を踏むことはもちろんですが、登る力を作る手段としては、やはり日々のジムでの練習も重要だとも感じました。
でもまずはとにかくたくさんの経験を重ねることが必然ですね。
この二日間大変お世話になったみなさま、本当にどうもありがとうございました。
次の岩、壁にむけて、またどうぞ宜しくお願いします!
● ヒヤリハット S津-H本P(H本記)
【内容】9/10(土)16時30分頃、南稜中間部(3ピッチ目)の草付帯にてH本が転倒し、下部岩壁へ転落しそうになる。
【状況】南稜(3ピッチ目)草付帯の上部より下部へ、約40mの懸垂下降後、ロープを回収しようと1本を引くが引っかかる。結び目(8の字)をやり過ごそうと、何度もロープを振るが状況変わらず。
【行動】手で引いても伸びで戻されるため、ロープにスリングをかけてハーネスへ連結。
H本が体重をかけてロープを引くと、結び目は岩角を通過したが、H本が転倒し上記のヒヤリハットとなる。
末端側でS津さんがロープを握り、H本自身も両手で笹を握り転落は免れる。
【原因】H本がセルフビレイを取らずに、ロープを引いたため。
【対策】テラスの大小に関わらず必ずセルフを取る。
【感想・コメント】
* Y田(Y田-K島:幽ノ沢中央ルンゼ。Y田-O畑:中央稜)
・初日土曜、初幽ノ沢でV字右ルートのつもりだったが事前調査不足のためルンゼ一本左の中央ルンゼを最後までV字右だと思い込んで登るという大失態…。
おまけに寝不足二日酔い水不足の上カンカン照り、と好条件!が重なり最後の詰めは熱中症気味でフラフラ。
それでもまぁなんとか行って来れた。
でも核心はチョンボだ。たくさん宿題を残してしまった気がする。今度はまじめに調査してから行きます。
K島さんとは初めて組んだけど楽しく登れました。またよろしくお願いします。
・二日目日曜、2年ぶりの中央稜。さっぱり覚えてないと思ってたが、なんとなく体が動く。
そういやこんなルートだっけなぁ。前日とは打って変わって涼しい谷川。
余裕のあるピッチはNPを駆使して残置無視での練習。オーハタさんは登りもロープ捌きもだいぶ手慣れてきた感じ。
そろそろ谷川以外も登ると楽しいかも。
懸垂下降の練習はまずはゲレンデからやりましょう。この日は時間切れで北稜はあきらめ同ルート下降で戻った。
貸切の中央稜でした。
・今年は天気に恵まれず9月にてようやく初アルパイン。いろいろやっちゃいました。
2-3日は体が重くてマミ介とジムで「疲労が…」とため息をつきながら5.10bを落ちてました。
でも楽しかったなー谷川。幽ノ沢の宿題は今年中に片付けたい。
*O畑(I嵐-O畑-N村:南稜。Y田-O畑:中央稜)
・1年ぶりの一ノ倉は、去年アルパインデビューさせてもらった南稜へ。
事前に去年の会報を読んだら、「2ピッチ目はガバが多くて楽しい」などと自分は書いていたけれど、今回、ホールドがなかなか見つからず、ずいぶん手間どりました。
ああ、全然成長してない、自分・・・南稜に「ちゃんと練習してこい」とゲキ飛ばされた気分です。
成長していないといえば、余裕のなさから、N村さんに登っていただくはずの最終ピッチを自分が行ってしまうという痛恨のミスも。本当にすみません。そんな私を責めもせず、さくさくと懸垂をこなすN村さんと、お目付け役のI嵐さん、ありがとうございました。
・翌日の中央稜は、Y田さんにご一緒いただきました。奇数ピッチ-O畑、偶数-Y田。
Y田さんは支点を取るのにナチュプロを多用。たいへん参考になる。
核心は偶数の4P目だったけれど、そこをあえてこちらに順番が回るよう、2Pと3Pをまとめて登ってくださった。
で、その4P目。ひーひー言って汗かいて、りっぱな支点があるところでピッチを切ったら、「まだロープ、半分もいってへん!」とツッコミいただき、さらにあわあわと上へ。50mいっぱいぶん登らせてもらいました。
こわいけれど、やっぱり楽しいリードです。
いつかはきっと行かねばならない北稜下降は時間切れで断念、同ルート下降で取付へ。
懸垂下降に関しても、いろいろご指導いただきましたが、はやく一人前になれよっちゅー話です、はい。
谷川にくるたび、いろんな課題がみつかります。
この道場に私はまだまだ通わねばなりません。
*H本(S津―H本:変形チムニー)
S津さんは、スタスタと先を歩いていくが、H本は、テールリッジのアプローチで、すでにバテる。
普段あまり歩いていないため、体力も落ちたものだ。
変形チムニーの登攀では、H本の不慣れが原因により、ロープワーク、コール、ルーファイなど、最後までリズムが掴めず、かなりの時間を費やすことになる。
おまけに下降時のヒヤリハットまで付くなど、かなり盛りだくさんの内容で、お付き合いを頂いたS津さんには、全く申し訳ない限りでした。
次回は、もう少しマシな登攀をするよう修正していきますので、今回に懲りずに、またお付き合いをお願いします。
*S津
久しぶりの一の倉。9月なのに暑かった!
烏帽子の肩から懸垂出来るとあるブログを読んでいたのですが、その後のトラバースと書いてある部分をちゃんと読んでいなく、前に中央カンテ行った事があるから大丈夫と。ハマリマシタ!
肩から懸垂35m位か、その後も懸垂支点があったので下に下降。上り返しとかいろいろあり1時間半以上?のロス。
南稜下降中に雨!普段は歩いて下りる所も滑りやすいのでロープを出して下降。
取り付きに戻った時には薄暗くヘッデンのお世話に。ゆっくり下降しながら中央稜の基部から出合いまで2時間半以上かけて到着(21時過ぎ)。残業。。。
いろいろ至らない事だらけでしたが、終始ニッコリと受け止めて頂きハシベーさん有難うございました。
次回は軽いビナでお願いしまーす。
*I嵐
初日は1時間しか寝られず、しかも普段の寝不足も重なり、もうフラフラでテールリッジを越えました。
しかも気温がぐんぐん上がってくるし、息もあがってくる。
そんなわけで、南稜テラスでまったりしていたらS津さんに早く登れと怒られました。
でも、ちょっぴり先がつまっていたんですねぇ。
先行が見える中だとちとつまらないので、そこそこ離れてからスタートしました。
5年ぶりの南稜はとても新鮮で、初本ちゃんのマミ助に花をもたせるべく核心部がマミ助になるように順番を組んだのですが、天然かはよーわかりませんが、O畑さんがしっかり2P続けてしまい、あえなく終了。
しかーし暑くて死にそうでした。そんなわけで禁断のバスに乗ってベースプラザまで帰ってしまいました。
翌日も、もろもろあって寝不足だったわけで、それでもって天気も悪いからときてたんで、まったり!?とか考えていたら、訓練山行なんだから頑張れというキツイお達しがあって、ヘロヘロで出陣。
ただ昨日より気温が低くて、かなーり快適。
今日は、昨日不完全燃焼のマミ助と二人で中央稜。こちらも何年ぶりかなぁ。
ルートよく覚えていなかったけど、ところどころ記憶がよみがえる。
まみ助はおいらよりはるかにクライミングうまいのに、何故かビビッている。
雪渓が崩れて、ドカーンとなるたびに足がすくむらしい。
ご丁寧にすべてのハーケンにランニングをとっていく。そんなわけで必ず15mでピッチを切る羽目になる。
しかも15mでも全部にかけていくとロープがとっても重いらしい。
しかーし、核心部は鮮やかなムーブで登っていったですよ。
セカンドのおいらなんかは下手くそなので、A0をこらえてよっこらしょって登りました。
こちらも修行がまだまだ足らないです。
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