■メンバー
LS津A子、A久T也、H部C尋(S津記)
去年、他の山行記録を探している時見つけた松川の記録。
テンバで温泉!これは行かねば。
でも、泳ぎが不得意な私はどうするか・・・
「面白そうな沢が有るよ」と去年の内にA久さんを誘っておいたのだった。
●8月20日曇り時々小雨
駅(5:10)-自転車デポ地(6::30)-神社(7:000)-入渓(7:30)-ヒヨウタン淵(8:45)―三俣(12:15)-明道沢出合い(15;10)-テンバ965m付近(16:30)
前夜快適な関根駅にステビバ。
自転車をデポしてから神社そばに車を駐車しメジロに歓迎されながら出発。
入渓地まで1ヶ所地図に載っていない道があり少し惑わされるが、無事矢沢出合いから松川に入渓。
前日雨が降っていた為か水はバスクリーンの濃い緑、シマシマ模様の沢床、少し進むと青白い乳白色(ガリガリ君ソーダ味のようだ。甘くはないが)。
ここの所、急に気温が低くなり沢日和ではない週末だったが、水温はわりと暖かく助かる。
最初は小滝とナメの連続。このナメ床が良く滑る。フエルト靴の方が良かったか? (ハート型の釜)
やがて大きな釜をもった5m滝。ここは泳がないと越えられそうもないのでH部君にロープを引っ張って行ってもらって左側から越えていった。
次の大きなひょうたん淵をもった20mの滝は右岸を高巻き途中1ピッチロープをだし、懸垂3ピッチで沢床に復旧。
その先は一旦穏やかな形相になるが程なく大釜を持った20mの滝。ここは、左岸の支沢の滝を登って行った。
この滝上もナメと釜の連続が続くかと思われたか、すぐに左岸から2本の美しい滝が流入している三俣。
おとぎの国の様な幻想的で美しい所。ここは滝の左側から越える。
続いて出てくる15mのスラブ滝も左側からフリクションを効かせて登る。
先に登ったA久さんに念のためロープを上からたらしてもらった。
しばらくまたナメと小滝を登って行くと大きな釜を持った2段の滝ここは左岸の支沢から尾根に上がり巻く。
途中50mの大きな滝も一緒にまく。やがて明道沢出合い。
ここから沢の水は綺麗な透明になる。
沢床は赤茶だが、明道沢も透明な水。混ざると青白い乳白色。あら不思議な光景。
ここから先、温泉地は近いはず。S津は温泉地求めキョロキョロと遡行していると泳いで行かなければならない釜が・・・
じーっと見ていてもお助けロープは出てこない。ワンポイントだし流れが殆どなので仕方なく自力で行く。
(こんな所でロープ出したら切が無い)
次の釜を持った小滝は右岸から巻き懸垂1Pで沢床に着。
もうこの後は温泉しかないと思い、たったったーと温泉に向い先を急ぐ。
●8月21日小雨時々曇り
テンバ(4:10起床・6:30発)-太平温泉(8:20)-火焔滝取り付き(8;50)―隠滝(10:30)―登山道(12:30)-不忘閣跡(13:20)
6時出発予定だったが夜半からの雨がまだ降り続いている。モチベーションがあまり上がらずノロノロと支度する。
このテンバ、地熱で暖かく下にひいていたザックがホッカホカ!ペラペラのシェラフだったが私は、熱くて寝られないほど。
ぐずぐずしていてもしょうがないので予定より30分ほど遅れたが出発する。
少し歩いて沢が左に曲がった所に沢最難関のゴルジュが待っている。
2段目までは行けそうだがその先は・・・雨も降っている事だし右岸を高巻く。
高巻き途中から見たゴルジュの中は真っ暗。
木を使ってゴルジュ上に着地。出口は凄い水量の水が落ち込んでいた。
その先も釜を持った小滝を進んで行くと立派な大平温泉。
雨が降っているのでここから帰っても良いがもう少し先まで、地図に名前が出ている滝を見てみたいと思い先に進む。
すぐに40mの火焔滝。大平温泉では滝見展望台なんて有るんだろうか? この滝。
地図に載っているぐらいなので迫力満点でかっこ好し。
滝右壁を下部は階段状なのでフリーで行き、途中からロープを付けH部君リードで登っていく。
ここはリーチがないとちょっと辛い所だ。
すぐ上で今度は60m剣急滝。ここは右岸を高巻く。
細い潅木は剥がれ折れ、岩も剥がれるしで途中悪いトラバースでA久さんリードで1Pロープを出す。
雨も少し強くなったし、結構上まで登ってきたのでこのまま登山道に出ることにした。
12:30無事登山道に到着。途中から下草がきちんと刈ってある道になり歩きやすい。
ここにも1ッ箇所地図に載っていない道があった(何処に伸びているのだろうか?)。
程なく不忘閣跡。雨が降っているため、H部君、S津は車を待たずそのまま歩き、A久さんは自転車に乗り車に向かう。
程なく小奇麗になったA久さんがトボトボ歩いている私達を迎えにきてくれた。
【感想・コメント】
* A久
S津さんに面白い沢があると誘われて行ってきました。
エメラルドグリーンの水、テン場に湧く手付かずの温泉、登山体系が言う吾妻最難、記録極少。確かに面白そう。
んで、行ってみると、それらに加え、前半続くナメ、大きな滝群、泳ぎ、悪い巻きと頭を使うルーファイ。
なんだか沢の楽しさがギュッと詰まり、適度な困難さも相まってとっても楽しい沢でした。
しかし、ここの岩は良くすべる。アクアステルスには不向きかも。
年中温泉に浸かっている岩肌も、ツルンツルンの美肌って事でしょうか?
* H部
泳ぎ・登攀・巻き(悪い)と沢の基本要素それぞれをキッチリ求められた上で、 川の色・温泉・白いナメ床など怪しく不思議な要素の詰まっており、これまでにない遡行ができました。
こんな沢を見つけて誘ってくださったS津さん、ありがとうございます。
しかし、僕らが巻いた最難のゴルジュをB-pumpの店員さんは抜けているとの事・・・。
すごい人はいるものだ、というか、経験と技術次第でまだまだ可能性はあるなと実感させられました。
ちなみに、行くなら靴はフェルトの方が良さそうです。へつりで何度か情けない声を上げながら水に落ち、無駄に服を濡らしました。
* S津
今年になって再度松川を調べてみると、登山体系で「吾妻連峰で最も困難で最もおもしろいのか松川である」。
う~むもう1人強力なメンバー。。。
沢合宿の後なので募集かけてもたぶん手が挙がらないと思い若手のホープH部君を誘っておいたのだ。
温泉は、熱い湯とぬるい湯の為足湯に浸かった位だったが、卵を持ってくれば温泉卵が食べられるとおもう。
朝も靴下を温泉につけてはくと冷としないですむ。松川は吾妻3名渓と言われているようだ。
ナメ床、美しい滝、と美渓だと思うが、途中ガラスビン、陶器、ホースなどが落ちている所があったのが残念な所。
沢の面白い要素が詰まった所だったので3名渓の1ッ塩ノ川にも行ってみたいものです。
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