八ヶ岳 阿弥陀岳北稜 2011/12/3-4

アルパイン(雪山)

12月3日
前夜発で八ヶ岳集合・・・のはずが、雨天の為、しばし様子見。
赤岳山荘まで車で入ってみるものの、お昼まではずっと雨。
気温も温かいので、おそらく鉱泉付近も雨、よくてミゾレ。
このままでは折角凍った氷も溶けかねない。

昼過ぎからようやく薄日がさして来たが、これから登っても到着は夕食の時間。
幕営道具を持っての往復も馬鹿らしいので、本日は美濃戸で泊り、明日の早朝に出発することにする。
しかし、狭い車とテントの中で、昼から呑んだくれているのは、いかがなものでしょうか。。

この夜、鉱泉経由の情報とは言え、氷溶けちゃった詐欺で幾人かの転進を促してしまい、ご迷惑をおかけしました。
翌日行ったら、裏同心はしっかり凍ってました。

12月4日
赤岳山荘2:40→美濃戸2:45→途中道迷い→行者小屋5:05→明るくなるのを待ち行者小屋出発5:50→文三郎・中岳分岐6:10北稜ジャンクションピーク7:00→大岩(取り付き)7:50→頂上9:30→中岳10:30→文三郎分岐11:00→赤岳→行者小屋13:00→赤岳山荘2:50

1時に起き、暗い中をヘッドランプで出発。 行者小屋への登山道は、暗いと分かり辛く、ところどころ迷いながら進む。

5時頃に行者小屋到着し、しばし待機。
装備を見につけ、明るくなるのを待って、6時前に出発。

文三郎・中岳分岐から、登山道を右手に進むが、北稜を下部からしっかり辿るのであれば、もっと下から藪の中を進んで取り付くこととなる。

中岳への登山道を登りながら、北稜への取り付きを探すが、沢筋を進んでおり中々取り付けそうにない。
ハッチが登山道を歩くのに飽きたとのことなので、ジャンクションピークの当たりを目指して、強引に藪漕ぎ。
一般的には、もう少し先で合流するようだ。

尾根に乗ってからは、しばし急な雪壁を登り、やがて北稜核心の岩場にぶつかる。

ザイルを取り出し、ペツルのあるやや左手から登攀開始。
ジャンケンで勝ったハッチがまずはリード。

1P目は岩場をひとしきり登った時点で大きく左に屈曲するので、岩場の上のペツルでピッチを切る。
リード中、中間のハーケンを見逃し、がっつりランナウトしているのが見ていて怖い。

2P目は最初の草付きが緊張するものの、後はただの尾根歩き。
個人的にはかなり物足りない。。

3P目のスタートが、やや傾斜のキツイ緊張する岩場だが、ホールドもそれなりにあるので、快適に通過。
途中のピナクルにランニングを取り(直ぐ横にハーケンもあるが。。)、もう一登りすると細い雪稜になり、その先で危険な箇所は終了。
ザイルをしまい、少し登ると阿弥陀岳山頂に至る。

天気もこの頃にはすっかり晴れ上がり、八ヶ岳全域は勿論、北・中央アルプス、富士山もバッチリ。阿弥陀岳南陵、中央稜も中々楽しそうだ。

予定では、ここから赤岳のバリエーションも考えていたが、時間的に厳しそうなので、登山道から赤岳に登ることにする。

登山道からは赤岳主稜を登っている、Y田さんパーティーも見える。

周回コースで、行者小屋に戻り美濃戸へ。
裏同心を登ったアイス組と合流し、帰路に付いた。

【所感】
個人的には登山自体久しぶりでしたが、阿弥陀岳北稜はバリエーションの中でも入門ということで、思った以上に楽に登れました。
昨年、同じく雪山初めで登った石尊稜は、ここより少し難しい入門コースとのことでしたが、あちらの方が随分難しかったように感じます。(雪の付き具合もあると思いますが)

ただ、経験者に頼らず、雪稜経験の少ないメンバーだけで登ったという事実は、それなりの意味を持っていたと思います。
この山行をスタートに、今後も様々なバリエーションに挑戦していきたいと思います。
(H光記)

【M田感想】
最初はガスで風強くとても寒かったが、大岩取りつきよりガスがとれはじめ、ガスの切れ間からときおり見える山々はまるで8000m級の山ように幻想的で素晴らしかった。
登攀は若い2人にやってもらったが、物足りなかったのでは?
私のほうは久しぶりの雪山、緊張感もあり、若い2人の王子達と登れて、姫の気分でとっても楽しかったです。ホホホホ~!!

【H部感想】
土曜日はジャンジャン雨が降り、季節外れの暖かさ。
雪なんて無いんじゃ・・・と思いながら行きましたが、意外と雪もあり、途中からは晴れてきてなかなか良い景色。
核心ピッチはリードさせてもらい、適度な緊張感で快適に登攀を楽しめた。とはいえ、ペツル見落として無駄なランナウトしたりとまだ改善の余地あり。
しっかりと歩いた一日で、冬シーズンの良いスタートを切れました。H光さん、M田さん、ありがとうございました!

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