八ヶ岳 天狗岳 河原木場沢 醤油樽 2011/8/9-14

沢登り

◆S田T
河原木場沢にある醤油樽の滝は、おもしろい形をしている。
滝はまるで、半円形の壺の底に落ちるような感じだ。
その底に立つと、空の上に円があり、そこから水が降ってくる。
落差は35m。名前の通り、巨大な醤油樽に注ぎ込む滝である。

昔話によると八ヶ岳は、富士山と背比べをして勝ったけれど、富士山に蹴り飛ばされて八つの峰になったと伝えられる。
その言い伝え通り、八ヶ岳は今から60~130万年前に、激しい火山活動に見舞われた。
そして30万年になると、3400mほどの成層火山ができ、10万年前に水蒸気爆発を起こして今の形がほぼできあがる。
硫黄岳に残る爆裂火口は、その時の名残である。

一方、そのころの富士山は、2度の大爆発を起こす前であり、標高は2000mぐらいしかなかった。
昔話通り、かつては八ヶ岳の方が高かったのである。
その八ヶ岳は平安時代に、最後の爆発を起こす。
これで天狗岳が崩壊し、流れ落ちた溶岩流で、八ヶ岳の東にある千曲川と相木川がせき止められた。
その結果、二つの巨大なせき止め湖ができた。
その大きな方の湖の上流が海の口、下流が海尻で、小さな方の湖の跡地が小海という名前になった。

醤油樽の滝も、そんなのどさくさの時にできたのだろう。
その異様な形は、昔の火山活動を彷彿とさせる。必見の滝である。

◆S藤H明
醤油樽は冬には稀に凍って、アイスクライミングの対象となるらしい。
しかし、凄い水量でとても凍るようには思えない。
記録を調べると、やはりビシャビシャでたいへんらしい。
今回は極めて複雑な巻き道を行きつ戻りつ探査した。
廻り込んでトップロープが張れないかのチェックが目的である。
グンクン詰めると、広大なガレ当たる。
ガレの袖の尾根を詰めると、登山道に出る。
山頂はたくさんの人で賑わっていた。夏の八ヶ岳もなかなか良いものである。
因みに「樽」おそらく、「垂」だと思う。

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