2012/1/6.7 A山、N島昇
1月7日(土)晴
小淵沢発の始発電車で清里へ。清里から予約済みのタクシー乗車。
7 時10 分 美の森駐車場発
駐車場からの道を歩く限り、通常の正月くらいの雪。トレースあり。
前回権現東稜のときは、駐車場からいきなりワカンだったことを思い出す。
9 時20 分 出合い小屋
天狗尾根行くPに会う。トレースは彼らのものだったよう。
13 時50 分 テンバ
出合い小屋から5分ほどで赤岳沢から天狗尾根のトレースをわけ、地獄谷本谷へ。末端から取り付く。
トレースはない。ただワカンをつけるほどは雪はない。樹林帯をどんどんあがる。
途中残置シュリンゲをつかんで2mほどクライミングダウンするところあり。
トレースないため、昇さんがほとんどラッセル。ヒザ下くらい。さすが今回の山行のリーダーである。
元どんぐりの単独のかたに最終で追いつかれラッセルを替わる。
明日のことを考えると、できるだけ上に行きたかったが上部の様子を伺い見るに「そろそろ限界かな」と思ったので、すこし戻ったところに土木工事してテント設営。
かなり頑張って雪を集めたが、かなり傾いた設置になってしまった。(でも良く寝たけど。)
<ヒヤリハット>
本日の最高到達点でテンバ探ししようと斜面に足を踏み込むと、いきなり「バスッ」と腹に響く音。
たかが1m半くらいの亀裂だがなんとも気持ち悪い。
<教訓>
雪崩はどこでも発生する。
1月8日(日)快晴
3 時40 分 起床
5 時20 分 テンバ
1時間半の行動開始を目指したが、遅刻。朝からスピード全開で動かないと。すぐ上に張っていた元どんぐりの人のツエルトに朝の挨拶をして通り過ぎる。
8 時30 分 5段の宮取り付き
いやいや取り付きまでも甘くない。下部岩壁(10mくらい)で1Pロープ出した後はコンテで進む。
途中やむにやまれず、2Pロープ出す。ヒザ上ラッセル+雪が無いとことは雑草の壁をダブルアックス。結構頑張ったころに5段の宮到着。
見上げたときの率直な感想は「これから本番かいな!」
○一段目 7m
リーダー昇さんが果敢に1段目に挑戦。なんかやばそう。薄手の手袋で、右のフレークつかんだりしている。
ピンは2本。早々に2本目にA0。でもなんとか乗り越す。「いままでで一番恐かった!」との感想。
その後、2段目に挑戦するも(ビレイヤからは見えず)どうも無理みたいで、「交替!」とのご指示。「今回リードは全部昇さんにやってもらうつもり だったのになあ」と独り言いいつつ(ウソです。)ビレイしていると、突然衝撃!
<ヒヤリハット>
リード交替を告げた昇さんがキノコ雪に腰を下ろそうとしたら、いきなり雪が崩れ、同時に身体も落下。
2段目をトライしようとして、ランナーをかけていたおかげで止まるも、約5mほど墜落。
ハングしていて登り返しできなかったもののビレイヤーの右5mくらいのところに落ちてきたのでロープを出しながら、ビレイ点まで復帰してもらう。
(実際にはA山の立ち位置からそれは確認できず 後から追いついてきた元どんぐりの人に位置を教えてもらいました。)
<教訓>
休む前にセルフとりましょう。
しかたないのでA山登る。ロープを抜いてリードするほど、モチ高くないのでロープはそのままにしてトップロープ状態で登る。やはりいきなり薄手の手袋。
上についてみたら、昇さんの墜落を止めたランニングは枯れかけの木に取ったものだった。
良くぞ折れないでくれたと感謝する。一回ロープを引き抜き、昇さんを迎える。
○二段目 3段目と通しで20m
左の側面にアイゼンの引っ掛け傷を発見。左の上には木もある。ランニングはない。薄手の手袋で登りはじめる。
探せばサイドプルのホールドはそこそこあり。左手で木にデッドする。すこしフリーっぽい。(良い子はまねしないように)
乗り越すとキノコ雪。バイルで叩き落すのが辛い。
○三段目
ピン2本あり。アンダーホールドを目視し、ムーブを考えてから挑む。
下部はなんとか解決したものの、ピンの上にはキノコ雪。
キノコ雪をはらう、前進する、でもピンから離れていく。離れるにつれ恐さがます。
「ナントカシテヨー」と心の中で叫びながら掘り返していると木発見! やっとランニング取れる~
越えて木でビレイ。助かった。
<ヒヤリハット>
フォローの昇さんが2本目のハーケン(確か逆さうちだったような)に体重を掛けたら見事抜けてテンション。
<教訓>
残置は安易に信じたらあきまへん。ゲレンデに比べて本番のハーケンは長年の風雪にさらされています。
そんなんモツわけありません。そのために日ごろゲレンデで練習するときからA0はやめましょう。
フリー能力高めて、たいがいのところはフリーで登れる様にかつ、たいがいのところは落ちないようにしましょう。
○四段目 10m
昇さんリード。一見雪の斜面を右から巻く。でも木はあるのでランニングは大丈夫そうということでいってもらう。
昇さんが進むにつれ、なにもなかった雪の斜面からドンドン道ができていく。人間ラッセル車ゴーゴー!
巻いて稜線に戻ってきた所でビレイ。ビレイ点は木。下向きでビレイしていたので、上向きに変更してもらう。
○五段目 30m
だんだん簡単になっていく。 でもなかなか終わらない。ナイフリッジを処理して木でビレイ。
旭山頂に向いて左に巻くところでどんぐりの3人Pに追いつかれた。
「自分ら小屋からで、軽荷なんで交替します」とおっちゃん。
もっとはよう来てと思うが、大人しく「どうぞ」おっちゃんが左をまくところで苦労している。
そりゃそうだ。今まで上にかぶっていた雪を払いのけて進んできたのはワシラでっさかい!
そんなとこ下のお宮さんに比べたら簡単やで、と言いたいのはこらえて「ラッセルありがとうございます。」と大人の対応。
左に巻いて、ラスト山頂は昇さんのリードで飾ってもらう。
旭山頂 15 時30 分
ずいぶんかかってしまったもの。あんだけ雪があったから仕方ないか。でももっと早くのぼらないとなあと思いつつ、行動食ほうばる。
N島リーダーからはCCレモンのテルモスいただく。元どんぐりの単独のかたが追いついて抜いていく。
ツルネ 16時00 分
ここからは何回か来た道。駐車場到着時間も読める。
小屋17 時40 分~50 分
駐車場19 時30 分
駐車場で2件のタクシー会社呼び出すも、やる気なし。
そこで、目をつけていた元どんぐりの人の車に近寄り「すみません。。。駅まで。。。」
この正月、学生との伊豆クライミングツアーで「人の好意に甘える」癖がついてしまった。
(みかんをもらう、キャンプ場をただで使わせてもらう)
私はその調子で、頼んだらok。やっぱラッセルはしておくものですね!
清里駅到着後10分で電車到着。
小淵沢駅でビール飲み日曜の終電で帰着。
(昇さん、電車の時には原チャリで駅に来ないでくださ~い。飲めないから。)
総武線各停終電コミコミ。みんな旭でラッセルしてきて!
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