朝日 金目川左俣 2014/8/14-15

沢登り

メンバー:A久L、N島

8/14
小国駅0730-金目林道0810-在所平橋0820~0840-モチア沢0950~1000-魚止滝下1050-二俣1103~1113-ゴルジュ入口1150-出口1330-2段20m滝下1400-BP場所通過時刻1420-引き返し時刻1445-BP1450

8/15
BP0450-15m滝下0610-奥の二俣0710-スノーブリッジ手前0715~0725-巻き降りて0755-登山道0955~1010-祝瓶山1015~1030-大石橋1235~1250-五味沢りふれ1500-バス1636-小国駅1727

●8/14(曇り時々晴れ)
米沢駅で前泊し、始発列車で小国入り。
刻々と変わる天気予報ではあったが初日は問題なさそうなので、初日のうちに核心部を抜けられるよう、ルートを短縮して日程を圧縮する作戦で金目川へ向かう。
仮に天候が変わって遡行が困難になったとしても、これまで土砂降りの中変な斜面でビバークしたり、炎天下飲まず食わずで一日中高巻をしたりとか、厳しい局面を一緒に経験したS子さんだから心配はない。
時間を掛けて祝瓶までヤブを漕ぐとか、石滝川上部へ抜けるとかも充分想定の範囲内でエスケーププランがたてられた。
タクシーにのりこみ五味沢から林道へ向かう。幸いゲートが開いていて金目川中流部のすぐ近くまで車で入る事が出来た。これで当初の予定の1日分を短縮。

P8141478
入渓後は穏やかな流れが続き、緑が美しいブナ林の中、リゾート地のような広い河原が点在する明るい渓相。
タープ張って焚火と釣りでもしながらノンビリしたくなるロケーション。
本来であればこの辺りが1泊目の予定地だったが、今回は天気との勝負なので先を急ぐ。
左岸から入ってくる小岩魚沢、モチア沢を見送り、魚止滝をこえると二俣に到着。
この先は逃げ場のないゴルジュが続くと思われ、到達時間によっては前進も躊躇するポイントだったが、時間はまだ11時。
想定よりも1時間ほど早く良いペースなので、しばし休憩をとって腹を満たしてから左俣に突入。

P8141500
水量もグッと減り、しばらくは平凡な流れであったが、ほどなく両岸は立ち上がり、いくつかの滝をヘツリや突っ張りで越えていく。
右岸がハングした狭いトイ状の滝を越えていくと、徐々に両岸が圧縮され、幅1mほどの白い井戸底ゴルジュが始まる。
ゴルジュはくねくねと曲がり、両岸は高く一寸先の状況は判らない。閉鎖された空間だけど威圧感はない。
2~3mほどのツルツルに磨かれたホールドのない滝や淵を、泳ぎやシャワークライミング、突っ張りを駆使し、夢中になって越えていく。
井戸底が終了し、久々に日の当たる場所でホッとし小休止。

P8141530
その後2段の滝が現れる。下段はロープを出して上段を左岸から巻き上がったあたりで両岸の傾斜はいったん緩む。
左俣では快適で安全なビバーク地はほとんど無く、他会の記録ではこの辺りでBPを得られるとあったので、付近を捜索。
とはいえ、物件はほとんどなく、小さな河原を整地してタープを張った。
初日に核心の井戸底ゴルジュを抜ける事が出来、残すところ上流部の1.5Kmほど。トップアウトの目処がたってきた。

●8/15(曇りのち雨)
予報では午後から雨なので、早出で臨む。
3時半起床。4時半には準備完了。明るくなるのを待って出発。
最初の滝は朝一からドシャワー。S子さんリードで冷たい水流に耐え突破。
続く4m滝は登れないので、右岸の泥の草付きをA久リードで1ピッチ伸ばし、懸垂で沢床に復帰。
CS3m滝は細かいホールドを頼りにツルツルの右岸壁にフリクションを目いっぱい効かせてフリーで越えた。
昨日で核心は越えたと思っていたが、今日はまた違うイヤラシさが出てきた。
ブッ立った両岸。悪い草付きの巻き。朝日の沢、本領発揮といった感じ。難易度は明らかに上がっている。

P8151595
15m滝に行く手を阻まれ左岸のスラブを流れる小ルンゼにロープを伸ばしブッシュへ高巻き。
沢床に戻って水線突破を考えていたが、上から見下ろすと巨大な雪渓が崩壊していて降りる気にならなず、そのまま奥の二俣まで巻いてクリア。
奥の二俣から左にしばらく進むと、またしてもスノーブリッジが登場。しかもかなり薄く、今にも崩れそう。
ここも左岸のルンゼから高巻き、雪渓をやり過ごして草付きの斜面を懸垂25mで沢へ復帰。

P8151619
この辺りから傾斜が増し、滝でグングン高度を稼ぐようになる。
水流は細いがホールドが乏しく微妙なバランスや突っ張りで越える滝が続く。
振り返るとV字に切れ込んだ沢の向こうに飯豊や吾妻の山並みが望める。晴れ間の領域は広く、まだ持ちそう。
稜線が近付くにつれ沢型も細くなり、草付きの中のスラブをひろっていき、最後は10分間のヤブコギで登山道へ出た。
(A久)

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