越後 釜川右俣 2014/8/9-10

沢登り

メンバー:A久L、T城、T橋

8/9 905入渓点取水口~950二俣~1320三ツ釜上~1600テンバ

越後中里駅近くで前泊。気温は19℃と肌寒い。台風が近づいているが、津南のポイント予報では、土曜が曇りのち雨、日曜は曇り一時雨。土曜の雨も18時以降数ミリ程度なので、逃げ場を意識していれば遡行可能と判断。ただし当初の予定だったヤド沢から、難易度を下げて右俣へ現地転進した。

取水口から入渓。水量は多く少し濁っている。最初は巨石帯が続き、右に左に激流と大石を避けながら、渡渉、乗っ越しを繰り返す。30分ほどで二俣に着くと進路を右へ。 ここから渓相はかわり、ゴルジュが始まる。最初の4m滝はロープを引いて泳いで取り付く。寒さから躊躇してしまうが、一度濡れてしまえばあとはジャンジャン泳いだり、ボルダーチックなヘツリをしながら水線突破を楽しむ。

磨かれた白いナメの連瀑帯を過ぎると、V字に磨かれた両岸スラブの奥に、巨大なスラブ滝が登場。釜川のメインディッシュ、景勝三ツ釜に到達。1段目の滝は左岸のリッジをフリーで登るが、2段目は右岸側にロープを出してブッシュに突っこんで越える。ここは前回水流きわをフリクション利かせてフリーで登ったところだが、今回は水量が多いのか無理。

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ヤド沢を見送り、千倉沢(右俣)へ入ると、白いナメと釜が続く美しい癒しゾーンへと渓相が変化する。途中出てきた8m滝はカムでランナーをとって水流左を登攀。

地形図上、ゴルジュ帯の中間部に両岸の傾斜が緩む部分があり、この付近がテンバ候補。風と増水をかわせる河岸段丘を期待していたが、実際には樹林帯に平坦地は無く、河原もネコの額ほどの物件しかない。そろそろまた両岸が立ち上がってくるあたりで、辛うじて増水時に逃げ場を確保できる場所を発見。土木工事をして3人ギリギリ寝れるスペースを作る。去年に比べると、モモもテキパキと邪魔な石を掘り出し、イタドリを敷き詰めてくれ、沢ヤとして頼もしくなってきた。

付近は薪が乏しく薪集め、着火に苦戦。湿った小枝に粘りに粘って焚き火もやっと完成。落ち着いた頃に予報どおり小雨が降り出す。こんな事もあろうかと持ってきたツエルトフライを焚き火の上に張り、狭いながらくつろぎスペースが完成。やっと一息つけた。

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8/10 610テンバ~ 750清水沢出合~910三ノ沢橋~1210車でデポ地帰着

翌朝は4時起床。未明に雨の勢いが増したが、増水はしていない。良かった。いきなりヤブコギエスケープにならずにすんだ。昨晩のオキは完全に消えており、ガスで朝食を作って6時過ぎに出発。歩き出しすぐにゴルジュ帯に再突入。ロープを出す高巻き、懸垂、泳ぎが続く。
清水沢まで来れば周囲は緩斜面になり林道も近いのでエスケープも楽に出来そうだったが、雨も寒さもまだ余裕があったので、そのまま遡行継続した。泳ぎと小さな滝を2~3回越えるとまもなくゴルジュが終わり。広く明るい渓をしばらく歩くと林道の橋が見えた。予定では上部も遡行するつもりだったが、雨も風もあるのでここで終了。

林道は背丈以上の草がボーボー。道は割れ、水が流れ、一部土砂崩れで寸断した箇所もあり、初めてきた頃とは全く様子が変わっている。途中からはまともな林道になり、強風と時折降る雨の中、3時間程度歩いて車に戻った。

下界で台風情報を見ると入渓前の情報と比べて台風の速度が遅く、この日の津南の予報は午後雨に変わっていた。あそこで切り上げておいて正解。関越道では終始強風にあおられ、埼玉あたりから所々強い雨にあう。都心が一番ひどく、目黒で解散してからバケツをひっくり返したような猛烈な雨が続いた。
(A久)

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