メンバー:N島
中房温泉→大天井ヒュッテ→貧乏沢→北鎌沢右俣→北鎌のコル→北鎌尾根→槍ヶ岳→上高地
去年、M中さんに勧められた北鎌単独行。
そのときは、フーンくらいにしか思っていませんでしたが、今年の8月頭になって何となく行ってみようと思い立つこと1ヶ月半。天気にも恵まれ、完遂することができました。
激励、アドバイスのメールをいただいた皆様、とても良い山行になりました。ありがとうございました。
1日目
6:00中房温泉→7:37合戦小屋7:49→8:23燕山荘→10:20大天井ヒュッテ10:52→11:10貧乏沢入口→12:43天上沢出合→13:05北鎌沢出合→14:48北鎌のコル
好天の下、賑わう中房温泉を後に、合戦尾根を快調に登る。燕岳へは行かず、燕山荘で左折する。4時間20分で大天井ヒュッテに到着。
時間に余裕があるので、ベンチで30分昼寝。続いて貧乏沢を下降するが、ガレた平凡な沢下降といった趣き。
天上沢から北鎌沢右俣に入るが、ここで水を補給する。今日の目処は立ったので、ボッカを兼ねて5リットル担ぐ。
水流のない北鎌沢右俣を詰めると、ミスなく北鎌のコルに出た。
誰もいないコルにテントを張ってくつろいでいると、後から単独男性が来て、今日のコルは2名宿泊
2日目
5:47北鎌のコル→7:38独標山頂→9:35北鎌平9:48→10:26槍ヶ岳山頂10:38→槍ヶ岳山荘11:08→12:55ババ平→14:27横尾→15:11徳沢園
5時起床。テントには一滴の結露もない好天。やった!
独標基部までは登山道のような踏跡を進む。独標はトラバース道を進み、途中から直登して山頂に行く。
トラバース道の入り口がザレていて足元が落ちているので、フィックスロープを使う。
独標山頂からは、大槍が綺麗に見える。
その先はほぼ稜線伝いに行き、困難な岩は踏跡に沿って千丈沢側から巻く。
一部、手で触れただけで流れ出すザレやボルダリングのような登りもあったが、ほぼ問題なく北鎌平に到着する。
息を整えて、いよいよ大槍に取り付く。
原さんが教えてくれたとおり、稜線が大槍に消えた部分の少し左から取り付いて、踏跡を辿り、ぐんぐん高度を稼ぐ。
気が高ぶっていたんだろう。息を付くことなくあれよという間に2つのチムニーを登り、山頂の祠の横に出た。
山頂は最高の眺め。遮るものは何もなく、北アルプスの中心であるかのような槍の穂先から、北アルプスの全てを見渡すことができた。
あとは登山道を駆け下りるだけ。芝生の素敵なテントサイトに惹かれて、今日の宿は徳沢園に決定。
徳沢ロッジで入浴し、ふもとなので少しお買い得の値段になったビールを飲んで、北鎌の余韻に浸りながら眠りに就いた。
3日目
7:28徳沢園→8:28河童橋
ゆっくり起きて、早めに歩く。松本で一人打ち上げをして、高速バスで帰京した。
■感想
北鎌尾根。日本の登山者にとって、何か特別な存在なんだろう。
意識していたのかしていないか、自分でもわからないうちにその魅力に引き込まれていたようだ。
初めての北鎌で単独ということで、会の先輩方には少々心配かけたけれど、アドバイスをいただきしっかり予習したおかげで(それはそれで少し味気ないけれど)
大きなミスをすることなく、無事に完遂できた。
これ以上ないくらい、天気にも恵まれた。得られた結果は、山頂からの絶景、やったという充実感。
難易度はともかく、こういう山を年に1回はやりたい。来年はどこにしようか。
(N島)
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